サピックス算数は難しい?苦手克服と家庭学習法を完全解説

サピックス算数が難しいと言われる理由

カリキュラムの進度が速い

サピックス算数は、首都圏トップ層向けに作られているため、
授業も宿題も進度が非常に速い ことが特徴です。

特に小4〜小5では、

  • 小4:基礎と応用が混在
  • 小5:応用・発展が多く“思考力問題”が急増
  • 小6:仕上げと過去問・テキストの反復

という構造で、一般的な塾より「1年先の内容」を扱うこともあります。

進度の速さが原因で、

「追いつけない」
「復習しきれない」

という悩みが頻出します。

思考力中心で“ただの計算”ではない

サピックスの算数は、

  • 情報整理
  • 図示
  • 条件分岐
  • 仮説検証
  • 空間認識
  • 複合問題の処理

といった「思考のプロセス」を重視しています。

公式を覚えて計算するだけでは解けない問題が多いため、
算数が苦手な子ほど“どこから手をつけてよいか”で迷いやすくなります。

授業スタイルが「演習中心」で家庭フォローが重要

サピックスでは、授業中にすべてを丁寧に解説するのではなく、
多くを演習と家庭の復習に委ねています。

そのため、

  • 授業で理解できなかった部分が復習で露呈する
  • 家庭学習が不十分だと“積み残し”が増え続ける

という構造になっています。


サピックス算数でつまずくポイントと特徴

図形・空間認識(切断・投影図・展開図)

SAPIXでは小4後半から小5にかけて、
図形問題の難度が一気に上がります。

特に、

  • 展開図
  • 投影図
  • 切断
  • 立体の体積変化

などは、空間認識力が必須です。

紙の図だけで理解させようとすると限界があるため、苦手になる子が非常に多い分野です。

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文章題(条件整理・場合分け)が複雑

サピックスの文章題は、

  • 情報量が多い
  • 図にして整理しないと解けない
  • パターン学習では太刀打ちできない

という特徴があります。

文章の読み取りが弱い子は、
「何を聞かれているか理解できない」という状態になりやすいです。

計算力不足より“情報処理力不足”が本質

サピックス算数でつまずく子の多くは、
計算ではなく、

  • 条件が整理できない
  • 図を描けない
  • 問題文の意味がつかめない

という理由が大半です。

サピックスの算数は“情報処理力”を試す問題が多いため、
単なる計算練習では改善しません。

家庭学習で起きやすい3つの問題

  1. 宿題が終わらない(量が多い)
  2. 授業内容の再現ができない
  3. 親子で勉強が“作業”になってしまう

この3つは、多くのサピックス家庭で共通しています。


学年別に見るサピックス算数の攻略法

小4:基礎から応用に一気に進む“最初の壁”

小4は、

  • 基本問題
  • 発展問題
  • 文章題
  • 図形問題

が混在しています。

ここでは「解けなかった問題=悪い」ではなく、
どの段階でつまずいたかを把握すること が重要です。

小5:図形・比・割合が一気に難化する時期

小5は“学習量が最大化する学年”です。

特に、

  • 割合
  • 速さ
  • 図形の複合問題
  • 場合の数

など、入試核心分野が総登場します。

小5で差がつく理由は、
「解法暗記では通用せず、思考力が必要だから」です。

小6:過去問とテキストの往復で仕上げる

小6では、

  • サピックステキストの復習
  • 過去問演習
  • 苦手単元の再強化

の3つを並行します。

この時期は「過去問を解く力」よりも
過去問で見えた弱点をサピックス内容に戻って補強できるか が鍵になります。


サピックス算数を家庭で支える具体的ステップ

「授業→復習→再演習」の黄金サイクルをつくる

サピックス算数の成功には、家庭での復習の質が全てです。

黄金サイクルはこれ:

  1. 授業で解いた問題を“翌日”にもう一度解く
  2. できなかった問題だけを3日後に再演習
  3. 1週間後に**“総復習ミニテスト”**を作る

これを習慣化するだけで、理解の定着率は大幅に上がります。

図形は“実物で触る学習”が理解スピードを上げる

切断・展開図・立体の体積変化は、
サピックスでも最難関分野です。

紙の図だけではイメージしづらいため、
立体教材を併用すると理解のスピードが劇的に変わります。

宿題の量に疲れないための時間管理法

ポイントは

  • 優先順位をつける(A:最重要、B:復習、C:余力)
  • 1回あたりの学習は25分単位にする(集中が続く)
  • 「終わらせる」のではなく「理解する」ことを重視

量に飲まれず、質を確保することが大切です。

家庭で親がやるべき声かけ・やってはいけない声かけ

やるべき声かけ

  • 「どこまでわかった?」
  • 「どうやって考えたの?」
  • 「ここまではできているね」

やってはいけない声かけ

  • 「なんでこんなのができないの?」
  • 「早くしなさい」
  • 「答えはこうでしょ?」

サピックス算数は“自分で考える力”を育てる学習なので、
余計な介入は逆効果です。


サピックス算数で伸びる子の共通点

「図を描ける」「情報整理ができる」

伸びる子は共通して、

  • 図示
  • 表にまとめる
  • 文章を要点化する

ことが上手です。

ミスを“種類ごとに管理”できている

例えば

  • 読み違い
  • 単位換算ミス
  • 図の書き間違い
  • 計算の手順ミス

これを親子で可視化すると、改善スピードが上がります。

難問を飛ばす判断力がある

サピックス算数は「全問正解」よりも
時間配分と取捨選択の判断力 が重要です。


まとめ

サピックス算数は確かに難しいカリキュラムですが、
その本質は「思考力を育てる算数」です。

  • 図示
  • 情報整理
  • 空間認識
  • 条件分け

これらを家庭でサポートできれば、
苦手なお子さまでも必ず伸びていきます。

焦らなくて大丈夫です。
今日の1問が、明日の大きな力に変わります。

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