日能研の算数が「難しい」と感じる理由
思考力を重視するカリキュラム
日能研の算数は、他塾と比較しても “考える力” を中心に組まれた教材 が多く配置されています。
公式暗記やパターン練習ではなく、
- 条件を整理する
- 自分で図を描く
- 試行錯誤する
- 論理的に説明する
といった「算数力」が問われる構造です。
これは、教育工学の研究でも“思考過程を伴う問題の経験が、理解の再現性を高める”と報告されています。
つまり、日能研生が難しさを感じるのは自然なことで、実は正しく学べば最も力がつくカリキュラムでもあります。
文章量が多く読み取り力が必要
日能研の算数の大きな特徴は 文章量の多さ。
ただ計算すれば良い問題が少なく、「読み取る→図示→整理する」の連続です。
算数が苦手に感じるのは、計算ではなく「読み取り」に原因があるケースが非常に多いです。
図形問題のレベルが高い
展開図・切断・体積変化・影・投影図など、空間認識を要する問題が多いのも特徴。
特に4・5年生では図形の難度が急に上がるため、つまずきが起こりやすい単元です。
基礎→応用の階段が急
日能研の教材は、
- 基礎
- 応用
- 発展
の難度差が大きく、「急に難しくなる」と感じるお子さんが多いです。
しかし逆に言えば、階段を登り切ったときの伸び幅は大きいと言えます。
日能研算数の特徴と成績が伸びる子の共通点
図にする力・空間認識が強い
日能研の算数は、「図を描くと見える」問題が非常に多いです。
伸びる子は次の習慣が定着しています。
- とりあえず図を描く
- 1つの図で整理できる
- 変化を図に書き足せる
特に空間認識系(展開図・切断・体積)は大きな差が出ます。
条件整理が得意な子は伸びる
日能研の問題は “条件を箇条書きにして整理するだけで半分解ける” と言われます。
また、復習テストでも条件の読み取りが明暗を分けます。
“パターン暗記型”は伸び悩む
パターンでの暗記は日能研算数に通用しません。
伸び悩む典型例:
- とにかく公式を覚える
- 図を描かない
- 着手が遅い
- 早く正解したい気持ちが強い
日能研算数は「思考の型」がないと苦しくなるカリキュラムです。
復習テストで算数力が可視化される
日能研の復習テストは、授業の理解度が明確に分かる構造。
特に4〜5年生は月に1回の復習テストが最重要です。
日能研算数でつまずきやすい単元と克服法
H3:立体図形(切断・展開図・投影図)
日能研生が最も苦手としやすい分野。
理由は、
- 文章だけではイメージが難しい
- 図が複雑になりがち
- “動く図形”を頭の中で扱う必要がある
このため、手を動かす体感学習 が効果的です。
教科書研究でも「立体を操作する経験が空間認識の獲得を大きく促進する」と明記されています。
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割合・比・速さの融合問題
日能研は“融合問題”が多いです。
- 速さ × 比
- 速さ × 旅人算
- 割合 × 図形
など、単元の境界を越える問題が多いため、整理力が必要になります。
場合の数・規則性
日能研の規則性・場合の数は“本質理解”を求められます。
- 小さい数で試す
- 表を作る
- パターンを発見する
この3つができれば、大きく伸びます。
文章題の読み取り(条件把握)
日能研の文章題は、情報が多く、整理に時間がかかります。
家庭学習でやるべきことは 条件を丸で囲み、線でつなぐ こと。
視覚的に整理すると、手が止まらなくなります。
家庭学習で日能研の算数を伸ばす“正しい方法”
授業後24時間以内の「軽い復習」
難しい問題を深追いする必要はありません。
やるべきは「簡単な類題を軽く確認」だけ。
- 翌日:軽い復習
- 3日後:解き直し
- 1週間後:類題
この繰り返しが“再現性”を育てます。
ノート整理より“図と式の関係”を確認
日能研生はノートにこだわりすぎると逆に非効率。
やるべきは、
- 図 → 情報整理
- 式 → 解法の道筋
この2つのリンクを確認するだけでOKです。
難しい問題に固執しない
日能研の算数には“奇問”が混じっています。
難しい1問にこだわるより、
- 例題
- 基本問題
- 正答率40〜70%の問題
を優先した方がはるかに伸びます。
「できた理由」を言語化させる学習法
算数が伸びる子は、正解したあとにこう言えます。
- 「こう整理したら見えた」
- 「この図を書いたら解けた」
- 「ここの比に気づいたから」
親が軽く質問するだけで算数力が一気に伸びます。
図形は体感学習が圧倒的に効果的
立体図形は「頭の中で動かす」ことが必要な単元です。
そのため、
- 展開図を折る
- 立方体を切る
- 影を作る
これらを実際に“手で動かす”と理解スピードが3倍以上向上します。
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日能研生がやるべき家庭での声かけ・関わり方
考え方のプロセスを大事にする
日能研は“プロセス重視”。
答えだけで判断せず、
- どの図を書いた?
- どの条件から手をつけた?
- どこでつまずいた?
を優しく確認してあげましょう。
「困ってから声をかける」タイミングが重要
すぐに教えると、子どもの思考が止まります。
2〜3分悩んでから声をかけることで、考える習慣がつきます。
感情的にならず“短いフィードバック”で支える
やるべき声かけは短く、具体的に。
- 「図がわかりやすいね」
- 「読み取りの線引きがいいね」
- 「比の発想、正しいよ」
これだけで子どもの算数力は大きく変わります。
伸びる家庭がやっている習慣
伸びる家庭には共通点があります。
- 復習の型が決まっている
- 図を書く習慣を大切にしている
- 疑問を一緒に楽しむ
- 怒らず、短時間で終える
算数は量より「質」。
日能研算数との相性さえつかめば、驚くほど伸びます。
まとめ
日能研の算数は“難しい”のではなく、思考力を育てるために設計された算数です。
- 図を書く習慣
- 条件整理力
- 空間認識
- 説明する力
これらが身につくと、必ず順位は伸びます。
焦らなくて大丈夫です。
正しい学習法と適切な声かけを続けることで、算数力は確実に育ちます。
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