2023年灘中算数を徹底分析|頻出分野と合格対策

2023年灘中算数の全体像と特徴

2023年の難易度と試験構成

2023年の灘中算数は、例年通り 大問4〜5問構成
しかし、特徴的だったのは、
「複数単元を融合した問題」が増えたこと。

  • 数の性質 × 図形
  • 規則性 × 場合の数
  • 立体図形 × 体積変化

といった複合問題が中心で、算数というより
“ミニ数学”のような構造理解力
が試されました。

難易度は例年並み〜やや難でしたが、特に問題文の抽象度が高く、
途中で迷った受験生が多かったと考えられます。

灘が重視する「数学的思考力」

灘の算数は、単なる受験算数ではなく、
「数学の入り口」 を見ています。

具体的には、

  • 自分でルールを見つける
  • 仮説を立て検証する
  • 図で構造をとらえる
  • 答えよりプロセスを重視

これらの力を求めています。

灘の過去問は、学力だけでなく
“地頭の良さ・論理性・柔軟性” を問うテストだといえます。

算数で差がついたポイント

2023年は特に以下で差がつきました。

  • 問題文の条件整理
  • 平面図形→立体図形への変換
  • 数の性質の見抜き
  • 時間配分

「1つの問題で粘りすぎる」生徒は失点しがちでした。
灘は 決断力 も重要です。


2023年灘中算数を単元別に分析

数の性質(規則性・整数問題の難化)

灘と言えば「整数問題」。
2023年も規則性問題が難度高めでした。

  • 繰り返し
  • 和・差の性質
  • 余りの周期性
  • 条件下の整数解探索

の理解が深く問われました。

特に、
“問題の構造” を見抜けるかどうか
で得点が大きく分かれました。

図形(平面図形と立体図形の融合)

2023年の図形問題の大きな特徴は、
平面図形と立体図形の連結 です。

  • 平面上の規則→立体の位置関係
  • 面積変化→体積変化
  • 展開図・投影図の理解

など、空間認識が必要な場面が多く、
塾でも苦手とする生徒が多い分野です。
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速さ・割合・比(灘独特の設定の多さ)

灘の「速さ」「比」「割合」は、文章が抽象的です。

  • 動く点
  • 条件の変化
  • 増減ルールの組合せ

といった設定が多く、初見で混乱しやすい構造でした。

2023年も、計算自体は難しくないものの、
条件の読み解きで差が出る問題が中心でした。

過去問から見える“灘らしさ”

灘らしい出題には次の特徴があります。

  1. パターン学習が通用しない
  2. 図を書かないと解けない
  3. 条件を“構造化”できることが重要
  4. 思考の柔軟性が強く試される
  5. 単元融合問題が大半

過去問で点が取れるようになると、別の学校の算数も安定します。


2023年灘中で高得点を取る生徒の共通点

高速で仮説検証できる力

灘の算数は、
“1つの方法に固執しない” 柔軟性が重要です。

  • 仮説1を試す
  • 合わない→すぐ別の方向に切り替える
  • 無駄を恐れない

この高速仮説検証が、灘生の特徴です。

図示力・情報の分解力

灘の問題は、
図を書けるかどうか
で得点が半分決まります。

  • 文章→図
  • 複雑な図→単純な構造
  • 関係性→すぐ視覚化

この変換の速さが得点に直結します。

空間認識の強さ

灘は例年、立体図形のレベルが非常に高いです。

  • 切断
  • 体積変化
  • 展開図
  • 投影図
  • 回転体

これらを頭の中だけで処理するのは難しく、
特に2023年は「空間をイメージできないと手が止まる」構成でした。
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切り替え力と時間配分

灘の受験生は、
解けない問題に粘りすぎない
決断力を持っています。

  • 3分悩んで進まない→飛ばす
  • 少しでも得点できる部分に移動
  • 最後に戻って部分点を拾う

この“捨てる力”が合格者の大きな特徴です。


ご家庭でできる2023年灘算数の効果的対策

抽象化する力を育てる練習

灘の算数は「抽象→具体→抽象」の往復が必要です。

家庭でできるのは、

  • 条件を図にする
  • 複雑な情報を表や式に落とす
  • 抽象的な表現を読み取る練習

この3つです。

立体図形は“触って学ぶ”ほうが理解が速い

灘の図形は「頭の中で回せるか」がカギ。
代々木ゼミナールや東大の研究でも、
手を動かす学習が空間認識を強力に伸ばす と示されています。

とくに、

  • 切断
  • 投影
  • 角の位置関係
  • 体積変化

を理解するときは、立体模型を1つ操作するだけで
理解スピードが大きく変わります。

過去問演習の進め方

灘の過去問は、以下の3段階が理想です。

1回目:構造理解(解けなくてOK)
2回目:解法の再現(途中式を丁寧に)
3回目:時間配分を意識、部分点戦略も確認

過去問の「型」が体に入り始めるのは、
だいたい5年〜7年分が終わった頃 です。

灘志望者に必要な家庭学習サイクル

灘は詰め込み型では伸びません。
必要なのは「深い理解」です。

  • どうしてそうなる?を深掘り
  • 図と言語の行き来
  • 自分で結論を導く練習
  • 途中式の丁寧さ
  • 反省サイクルの徹底

焦らなくて大丈夫。
灘に合格する子も、最初は“普通の子”です。
正しい方法で積み重ねれば必ず変わります。


まとめ|2023年灘算数から読み取る“合格への本質”

2023年の灘中算数が求めたのは、

  • 数の性質の深い理解
  • 図形構造の把握
  • 空間認識
  • 情報処理スピード
  • 柔軟な仮説検証
  • 論理の再構成能力

という、いわば 数学的センスの総合力 でした。

しかしこれは、生まれ持った才能ではなく、
日々の学習姿勢と家庭でのサポートで確実に育つ力 です。

ご家庭でできるサポートは必ずあります。

  • 図で整理する習慣
  • 立体を触る経験
  • どうして?の繰り返し
  • 過去問の正しい使い方

これらが揃うと、算数が驚くほど安定します。

\【中学受験】立体図形が “伸び悩みの壁” になっていませんか?/

中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。

  • 平面図だけではイメージできない
  • 切断・回転・展開図が頭に入らない
  • 問題文と図が一致しない
  • 点数が安定しない

こうした悩みは、“見て・触って・動かして理解できる教材” を使うと、驚くほど改善します。

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