\【中学受験】立体図形が “伸び悩みの壁” になっていませんか?/

中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。
- 平面図だけではイメージできない
- 切断・回転・展開図が頭に入らない
- 問題文と図が一致しない
- 点数が安定しない
こうした悩みは、“見て・触って・動かして理解できる教材”を使うと、驚くほど改善します。
家庭学習でも、立体図形が“実際に目の前で動かせる”ことで、
子どもたちの理解スピードが一気に変わります。
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中学受験算数のベンツ切りとは?基本を理解しよう

うちの子がベンツ切りになると面積比をどこに書けばいいのか分からず、私は教え方に困っています。
この記事では、中学受験算数のベンツ切りについて、基本となる面積比の考え方から、辺の比を求める手順、間違えやすいポイント、家庭での練習方法まで順を追って解説します。
中学受験の平面図形では、三角形の中に何本かの線が引かれ、複数の小さな三角形に分かれている問題があります。
その形が自動車のベンツのマークのように見えることから、受験算数では通称「ベンツ切り」と呼ばれることがあります。
名前は少し特殊ですが、使っている考え方そのものは難しい公式ではありません。
中心になるのは、底辺の比と面積比の関係です。
ベンツ切りは三角形の面積比を利用する考え方
ベンツ切りでは、三角形の内部にできた複数の三角形について、面積比を順番につないでいきます。
例えば、三角形ABCの辺BC上に点Dがあり、
BD:DC=2:3
だとします。
さらに三角形の内部に点Pがあり、PとB、C、Dを結んでいると考えます。
三角形PBDと三角形PCDは、どちらも底辺が直線BC上にあります。
高さは点Pから直線BCまでの同じ長さです。
したがって、
三角形PBD:三角形PCD=BD:DC=2:3
となります。
このような小さな面積比を利用して、別の辺の比まで求めていくのが基本です。
基本は「高さが同じなら面積比=底辺比」
ベンツ切りを理解するために最も重要なのが、
高さが同じ三角形では、面積比は底辺比と同じ
という関係です。
三角形の面積は、
底辺×高さ÷2
で求めます。
高さが同じなら、「高さ÷2」の部分も同じなので、面積の大きさを決めるのは底辺だけです。
例えば、高さが共通で底辺が4cmと6cmなら、
面積比=4:6=2:3
になります。
ベンツ切りでは、この考え方を何度も使います。
図形の形ではなく共有する高さを見る
算数が苦手な子は、「ベンツの形を見つけたらこの公式」と覚えようとすることがあります。
しかし、それでは図の向きや形が少し変わっただけで使えなくなります。
見るべきなのは形ではありません。
「この2つの三角形は同じ高さを使っているか」
を確認します。
同じ直線上に底辺がある三角形なら、共通の高さを持つことがあります。
図を回転させても関係は変わりません。
ベンツ切りを得意にするには、見た目より面積の仕組みに注目することが大切です。
ベンツ切りの解き方を例題で理解しよう
ベンツ切りの問題では、一度に答えを求めようとすると混乱しやすくなります。
「分かる比から面積比を出す→比をそろえる→別の辺の比へ戻す」という順番で考えましょう。
辺の比から面積比を求める
まず簡単な例を考えます。
三角形ABCの辺BC上にDがあり、
BD:DC=3:2
とします。
三角形の内部にある点PからB、C、Dへ線を引いたとき、三角形PBDと三角形PCDは高さが共通です。
したがって、
三角形PBD:三角形PCD=3:2
です。
例えば、三角形PBDの面積を③、三角形PCDの面積を②と書いておきます。
このように、最初に分かる面積比を図へ直接書き込むと、次の関係を見つけやすくなります。
面積比をそろえて別の比につなげる
ベンツ切りでは、別々に求めた面積比を組み合わせる場面があります。
例えば、ある3つの三角形A・B・Cについて、
A:B=2:3
B:C=4:5
と分かったとします。
このまま、
A:B:C=2:3:5
とはできません。
共通しているBの数字をそろえる必要があります。
3と4の最小公倍数は12なので、
A:B=8:12
B:C=12:15
となります。
したがって、
A:B:C=8:12:15
です。
ベンツ切りでは、この「比をそろえる作業」が非常に重要です。
面積比から辺の比を逆算する
ベンツ切りでは、辺の比から面積比を求めるだけでなく、面積比から辺の比を求めることもあります。
例えば、同じ高さをもつ2つの三角形の面積が、
18㎠と30㎠
だったとします。
面積比は、
18:30=3:5
です。
高さが共通なら、底辺比も、
3:5
になります。
つまり、
辺の比→面積比
だけでなく、
面積比→辺の比
と逆向きにも使えることを覚えておきましょう。
ベンツ切りでは、この往復を何度も使って答えへ近づきます。
最後は条件に戻って検算する
比を求めたら、最初の条件と矛盾していないか確認しましょう。
例えば、
BD:DC=3:2
なのに、途中の面積比を利用した結果が逆の2:3になっていた場合、比べる順番を逆にしている可能性があります。
「左:右」で比べたのか、「右:左」で比べたのかを確認してください。
特に図形問題では、計算そのものより、比を書く順番の間違いが失点につながります。
ベンツ切りで間違えやすいポイント
ベンツ切りが苦手な子は、面積の計算ができないというより、どの三角形同士を比較するか分からなくなっていることがあります。
代表的な間違いを整理しておきましょう。
関係のない三角形の面積比を比べない
三角形がたくさん並んでいると、隣り合うものなら何でも比べられるように感じることがあります。
しかし、面積比と底辺比を直接結びつけられるのは、同じ高さをもつ場合です。
例えば、三角形PBDとPCDなら、底辺BDとDCが同一直線BC上にあり、高さを共有しています。
一方、底辺が別々の直線上にある三角形は、同じ方法でそのまま比較できるとは限りません。
「なぜこの比が同じになるのか」を毎回確認しましょう。
同じ高さか同じ底辺かを必ず確認する
面積比を考えるときには、もう1つ重要な関係があります。
底辺が同じなら、面積比は高さの比と同じです。
つまり、
高さが同じ→底辺比を見る
底辺が同じ→高さの比を見る
という2つの見方があります。
中学受験の図形問題では、この2つを行き来することで複雑な比を求めます。
ただ「面積比=辺の比」と覚えてしまうと、どの辺を比べればよいのか分からなくなるので注意しましょう。
比の数字はそのまま足せないことがある
先ほどの、
A:B=2:3
B:C=4:5
のような問題では、共通するBの比が3と4で異なっています。
この状態で比を足したりまとめたりすることはできません。
必ずBを12など同じ大きさにそろえてから考えます。
ベンツ切りの途中で答えが複雑になった場合は、「比の基準がそろっているか」を確認してみましょう。
公式だけ覚えず面積比の理由を理解する
ベンツ切りを「この形なら数字を掛ける」と覚える方法はおすすめできません。
入試では、図を回転させたり、不要な線を加えたりして、典型的な形が見えにくくなっていることがあります。
どの三角形が同じ高さなのかを見つけられれば、見慣れない形でも対応できます。
ベンツ切りという名前より、
「高さが同じ→面積比=底辺比」
という原則を覚えるほうが重要です。
ベンツ切りが苦手な子への家庭での教え方
ベンツ切りは、いきなり難関校レベルの問題から練習すると理解しにくい分野です。
家庭では、基本となる面積比を十分に練習してから複雑な図へ進みましょう。
まず底辺比と面積比だけを練習する
最初はベンツ型の複雑な図を使わなくても構いません。
三角形ABCで、DがBC上にあり、
BD:DC=2:5
とします。
AとDを結べば、三角形ABDとACDは高さが同じです。
したがって、
三角形ABD:三角形ACD=2:5
です。
まず、この関係を迷わず使えるようにしましょう。
基本が定着してから、交点のある図へ進みます。
図に面積比を書き込んで見える化する
頭の中だけで複数の比を処理すると、どの数字がどの三角形を表すのか分からなくなります。
そこで、図の中へ、
②
③
⑤
のように面積比を書き込みます。
同じ三角形に別の比が与えられた場合は、比をそろえて書き直しましょう。
紙の上で関係が見えるようになると、ベンツ切りはかなり整理しやすくなります。
相似と混同しないように整理する
平面図形を学習していると、ベンツ切りと相似を混同する子もいます。
相似では、対応する辺の比や角度の関係を利用します。
ベンツ切りでは、主に高さが共通する三角形の面積比と底辺比を利用します。
同じ問題を相似で解ける場合もありますが、考え方は別です。
家庭では、
「今回は相似だから解けたのか」
「同じ高さだから面積比を使えたのか」
を言葉にさせると整理しやすくなります。
基本図形から入試問題へ段階的に進む
学習順序は、
- 同じ高さの三角形
- 面積比と底辺比
- 2つの比をそろえる
- ベンツ型の基本問題
- 入試の複合問題
と段階的に進める方法がおすすめです。
基本問題で手が止まる状態なら、難しい入試問題を大量に解く必要はありません。
まず、自分で図に比を書き込み、なぜその面積比になるのか説明できる状態を目指しましょう。
一度解説を読んだ問題は、翌日にも解き直します。
さらに数日後、数字を変えた類題でも同じ考え方を使えるか確認してください。
まとめ|ベンツ切りは面積比をつないで解こう
中学受験算数のベンツ切りは、特殊な公式そのものではありません。
基本となるのは、
高さが同じ三角形では、面積比=底辺比
という考え方です。
まず辺の比から面積比を求め、必要に応じて複数の面積比をそろえます。
そして、そろえた面積比を利用して、求めたい辺の比へ戻していきます。
問題が複雑になったときは、一度にすべてを考えず、同じ高さをもつ三角形を1組ずつ探しましょう。
家庭では、比を図へ直接書き込み、「なぜこの2つの面積比が同じになるのか」を説明させることが大切です。
ベンツ切りを得意にするコツは形を暗記することではなく、「同じ高さ→面積比と底辺比が同じ」という関係を図の中で次々につなぐことです。
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