中学受験算数「場合の数」5つのコツ

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中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。

  • 平面図だけではイメージできない
  • 切断・回転・展開図が頭に入らない
  • 問題文と図が一致しない
  • 点数が安定しない

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中学受験算数の「場合の数」が難しい理由

中学受験ママ
中学受験ママ

私が教えても、うちの子が毎回違う数え方をしていて不安です

この記事では、中学受験算数の「場合の数」を正確に解くコツと、家庭で数え漏れや重複を減らす練習方法を順を追って解説します。

場合の数は、計算が簡単でも正解しにくい単元です。足し算やかけ算そのものはできるのに、答えが1つ足りなかったり、同じ場合を2回数えたりします。

そのため、「ひらめきが必要な問題」「センスがないと解けない単元」と思われがちです。しかし、場合の数で本当に必要なのは、思いつく力ではありません。

何を固定し、どの順番で変え、どこまで数えたかを見える形にすることです。整理の基準を身につければ、算数に苦手意識がある子でも正答を安定させられます。

思いつく順に数えると漏れや重複が起こる

場合の数で最も多い失敗は、思いついたものから書くことです。

例えば、1・2・3・4の数字から異なる2枚を使い、2けたの整数を作る問題を考えます。

「12、23、31、42……」と思いつくまま書くと、同じ数を再び書いたり、14や32を忘れたりします。本人はすべて調べたつもりなので、見直しでも間違いに気づきにくいでしょう。

十の位を1に固定して12、13、14と書き、次に十の位を2、3、4へ変えれば、漏れなく整理できます。

場合の数では、答えを早く出すことより、一定の順序を崩さずに数えることが重要です。

問題ごとに整理方法が違って見える

場合の数には、数字の並べ方、人の選び方、道順、色の塗り分け、図形の個数など、さまざまな問題があります。

表面上は違う問題に見えるため、子どもは毎回新しい解き方が必要だと感じます。しかし、基本となる考え方は共通しています。

「最初の選択を固定する」
「残りを順番に変える」
「同じものを重ねて数えない」

例えば、洋服の組み合わせも2けたの整数作りも、最初に一つを決め、次に選べるものを数える点では同じです。

問題の題材ではなく、「何を選び、順番を区別するか」に注目すると、使う方法を判断しやすくなります。

計算式だけを覚えても応用できない

場合の数では、「並べるならかけ算」「選ぶなら割り算」と覚えている子がいます。しかし、式だけの暗記では条件が変わったときに対応できません。

例えば、4人を一列に並べる場合は、4×3×2×1=24通りです。一方、「Aさんを必ず左端にする」という条件があれば、Aさんの場所はすでに決まっています。残り3人だけを並べるため、3×2×1=6通りです。

条件を読まずに4×3×2×1とすると、4倍も多く数えてしまいます。

式を書く前に、最初の場所には何通りあり、次には何通り残るかを説明できることが大切です。

場合の数を正確に解く5つのコツ

コツ1は順番を区別するか確認する

問題を読んだら、最初に「順番を入れ替えると別の結果になるか」を確認します。

A、B、Cの3人から班長と副班長を選ぶ場合、Aが班長でBが副班長の選び方と、Bが班長でAが副班長の選び方は別です。役割が異なるため、順番を区別します。

一方、3人から清掃係を2人選ぶだけなら、AとBを選ぶこととBとAを選ぶことは同じです。

家庭では、「2人を入れ替えたら違う結果になる?」と聞いてください。違うなら別々に数え、同じなら重ねて数えません。

この確認だけでも、場合の数で多い重複ミスを減らせます。

コツ2は一つの条件を固定する

漏れなく数える基本は、一つを固定してから残りを変えることです。

赤・青・黄の3色から2色を順に選ぶなら、最初の色を赤に固定します。赤青、赤黄の2通りです。次に最初を青、黄へ変えます。

最初の色が赤なら2通り、青でも2通り、黄でも2通りなので、全部で3×2=6通りです。

人の並べ方なら最初の席、整数作りなら最高位、洋服なら上着を固定します。

子どもが止まったときは、「何通り?」と答えを急がせず、「最初に何を固定する?」と尋ねるのが効果的です。

コツ3は書き出し・樹形図・表を使い分ける

場合の数では、問題に合った整理方法を選ぶことが大切です。

選択肢が少ない問題には書き出しが向いています。数字を並べる問題なら、最初の位を固定して小さい順に書きます。

順番に選択を重ねる問題には樹形図が便利です。上着を選び、その後にズボンを選ぶような問題では、枝を順に伸ばすことで選択の流れが見えます。

2種類のものを組み合わせる問題には表が適しています。2個のさいころの目の和や、4種類の食べ物と3種類の飲み物の組み合わせなどです。

最初から計算だけで処理せず、小さな例を図や表で確認してから式にまとめると、理解が安定します。

コツ4は「両方」と「どちらか」を見分ける

場合の数では、かけ算とたし算の使い分けが重要です。

上着を2種類から選び、さらにズボンを3種類から選ぶなら、2×3=6通りです。「上着もズボンも選ぶ」ため、選択が続いています。

一方、学校へ行く方法が電車で3通り、バスで2通りあり、どちらか一方を使うなら、3+2=5通りです。

子どもには、「両方するならかけ算、どちらかならたし算」と伝えると理解しやすくなります。

ただし、途中で選べる数が変わる場合は、単純にかけられません。そのときは場合分けや樹形図に戻って確認します。

コツ5は全体から除く方法も考える

条件に合うものを直接数えにくい場合は、全体から条件に合わないものを引く方法があります。

例えば、1・2・3・4の数字から2枚を使って2けたの整数を作り、「3を少なくとも1回使うもの」を数えるとします。

条件に合うものを一つずつ探す方法もありますが、数字を繰り返し使えるなら、全体16通りから3を一度も使わない9通りを引き、16-9=7通りと求められます。

「少なくとも1つ」「1回以上」という表現がある問題では、反対の「一つもない」を数えた方が簡単なことがあります。

直接数える方法と全体から引く方法の両方を比べ、短く確実な方を選びましょう。

頻出問題で使える場合の数のコツ

整数を作る問題は制限の強い位から決める

数字カードで整数を作る問題では、条件が強くかかる位から考えます。

偶数を作るなら、一の位は0・2・4・6・8のいずれかです。3の倍数なら、各位の数字の和を確認します。300より小さい3けたの整数なら、百の位から決めます。

特に0を含む問題では注意が必要です。0は百の位や千の位には置けないため、すべての位に同じ数の選択肢があるわけではありません。

例えば、0・1・2・3から異なる3枚を使って3けたの整数を作る場合、百の位は1・2・3の3通りです。十の位は残り3通り、一の位は残り2通りなので、3×3×2=18通りです。

並べ方は条件のある人や場所を先に固定する

人を並べる問題では、条件の強い人や場所を先に決めます。

「Aさんを左端にする」なら、Aさんを固定して残りを並べます。「AさんとBさんが隣り合う」なら、2人を一つのまとまりとして考えます。

AとBを一つのまとまりにするときは、まとまりの中にABとBAの2通りがあることも忘れてはいけません。

「男子と女子が交互に並ぶ」という条件なら、まず男女どちらを先頭にするかを決め、それぞれの場所に人を並べます。

条件のある部分を後から調整しようとすると、数え直しが増えます。制限の強いものから先に固定することがコツです。

選び方は同じ組み合わせを重ねて数えない

人や物を選ぶだけの問題では、選ぶ順番を区別しません。

4人から2人を選ぶ場合、A・BとB・Aは同じ組み合わせです。

書き出すなら、Aと組む相手をB、C、Dと順に書きます。次にBから始めるときは、すでに数えたAを除き、CとDだけを書きます。これを続けると6通りです。

答えが多すぎる場合は、順番を入れ替えた同じ組み合わせを重ねて数えていないか確認しましょう。

役割のない選び方なのか、委員長と副委員長のように役割がある選び方なのかを見分けることも重要です。

道順は交差点ごとに行き方を足す

格子状の道を進む問題では、すべての道順を書き出すより、各交差点までの行き方を記入する方法が便利です。

右と上にだけ進める場合、ある交差点へは、左側か下側から到着します。そのため、その交差点までの行き方は、左側の数と下側の数を足したものです。

出発点を1として、進める方向へ順に数を書き込むと、目的地までの道順を漏れなく求められます。

通れない道がある場合は、その方向から来る数を加えません。必ず通る地点がある場合は、出発点からその地点までと、その地点から目的地までを分けて考えます。

道順問題でも、基本は「どこから来られるか」を整理することです。

場合の数を家庭で定着させる練習法

答えより「何を固定したか」を説明させる

家庭で丸つけをするときは、正解か不正解かだけで終わらせないことが大切です。

「最初に十の位を固定した」
「Aさんを左端に置いてから残りを並べた」
「同じ2人を2回数えないようにした」

このように説明できれば、考え方が整理されています。

答えが合っていても、思いつくまま書いただけなら、次の問題では漏れる可能性があります。

保護者は「なぜこの式なの?」と聞くだけでなく、「最初に何を決めた?」「次に何を変えた?」と、手順を分けて聞くとよいでしょう。

1回15分で同じ型を3問ずつ解く

場合の数は、一度に多くの形式を扱うより、同じ型を少量ずつ繰り返す方が定着します。

家庭学習では、1回15分程度で同じ形式を3問解く方法がおすすめです。

例えば、月曜日は2けたの整数、火曜日は3けたの整数、水曜日は偶数を作る問題というように、数字を並べる型を続けます。

数値や条件を少しずつ変えることで、丸暗記ではなく共通する考え方に気づけます。

3問中2問以上で整理方法を自分から選べるようになったら、次の型へ進みましょう。

間違いを漏れ・重複・条件の見落としに分ける

場合の数の間違いは、主に3種類あります。

答えが本来より少ない場合は数え漏れ、答えが多い場合は重複を疑います。数が大きくずれている場合は、「異なる数字を使う」「0は先頭に置けない」といった条件を見落としている可能性があります。

解き直しノートには、単に赤い丸やバツをつけるのではなく、「漏れ」「重複」「条件」と書いておきましょう。

同じ種類のミスが続いていれば、次に注意すべき点が分かります。

「場合の数が全部苦手」とまとめず、間違いの原因を分けることが、効率よく改善するコツです。

翌日と1週間後に白紙から解き直す

解説を読んだ直後に解けても、考え方が定着したとは限りません。

間違えた問題は、翌日と1週間後にもう一度解きましょう。その際、前の樹形図や表を見ず、白紙から整理します。

翌日は手順を思い出すため、1週間後は自力で方法を選べるか確かめるための復習です。

同じ問題の答えを覚えている場合は、数字や人物名を少し変えた類題を解かせます。

何も指示されなくても書き出し、樹形図、表のいずれかを選び、漏れなく数えられれば、考え方が身についたと判断できます。

まとめ

中学受験算数の「場合の数」を正確に解くコツは、思いつく順に数えず、一定の基準で整理することです。

最初に、順番を入れ替えたときに別の結果になるかを確認します。次に一つの条件を固定し、残りを決めた順序で変えていきます。

選択肢が少ない問題には書き出し、順番に選ぶ問題には樹形図、2つの条件を組み合わせる問題には表を使いましょう。「両方を行う」ならかけ算、「どちらか一方」ならたし算が基本です。

また、「少なくとも1つ」という条件では、全体から一つも含まない場合を引く方が簡単なこともあります。

家庭では、答えより「何を固定したか」を説明させてください。1回15分で同じ型を3問ずつ解き、間違いを漏れ・重複・条件の見落としに分類すると、課題が明確になります。

場合の数は、特別なひらめきで解く単元ではありません。数える順序と整理方法を習慣にすれば、算数が苦手な子でも安定して得点できるようになります。

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中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。

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  • 問題文と図が一致しない
  • 点数が安定しない

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