受験算数の和差算をやさしく解説|基本と教え方

\【中学受験】立体図形が “伸び悩みの壁” になっていませんか?/

中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。

  • 平面図だけではイメージできない
  • 切断・回転・展開図が頭に入らない
  • 問題文と図が一致しない
  • 点数が安定しない

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受験算数の和差算とはどんな問題か

中学受験ママ
中学受験ママ

和差算の公式を教えても、うちの子がすぐに混乱するので不安です

この記事では、受験算数の和差算について、基本の考え方、公式の意味、線分図を使った解き方、家庭での教え方を順を追って解説します。

和差算は、2つの数の「和」と「差」から、それぞれの数を求める問題です。中学受験算数では基本的な特殊算として扱われますが、公式だけを覚えた子どもは、大きい数と小さい数の求め方を混同しやすくなります。

大切なのは、「なぜ和に差を足すのか」「なぜ最後に2で割るのか」を理解することです。線分図を使って2つの数の関係を目で見える形にすると、算数が苦手な子どもでも考え方を整理しやすくなります。

和と差から2つの数を求める問題

和差算は、2つの数を足した結果と、2つの数の違いから、それぞれの数を求める問題です。

例えば、次のような問題があります。

「赤い玉と白い玉が合わせて30個あります。赤い玉は白い玉より6個多いとき、それぞれ何個ありますか」

この問題では、次の2つの条件が分かっています。

赤い玉と白い玉の和は30個
赤い玉と白い玉の差は6個

この「和」と「差」を使って、赤い玉と白い玉の個数を求めます。

和差算では、大きい数と小さい数の2つを扱います。先ほどの問題なら、赤い玉が大きい数、白い玉が小さい数です。

和差算で使う2つの公式

和差算の基本公式は、次の通りです。

大きい数=(和+差)÷2
小さい数=(和-差)÷2

先ほどの問題に当てはめると、大きい数である赤い玉は次のように求められます。

(30+6)÷2
=36÷2
=18個

小さい数である白い玉は次の通りです。

(30-6)÷2
=24÷2
=12個

答えは、赤い玉18個、白い玉12個です。

計算自体は難しくありません。しかし、公式を覚えるだけでは、「大きい数は足すのか引くのか」と迷いやすくなります。

公式を丸暗記しない方がよい理由

和差算の公式は便利ですが、最初から暗記させると理解が浅くなることがあります。

例えば、「大きい数を求めるときは和と差を足す」と覚えても、なぜ足すのか分からなければ、問題文が少し複雑になったときに使えません。

また、和と差のどちらが問題文のどの数字なのか判断できず、式を作れないこともあります。

家庭では、公式を教える前に、2つの数を同じ大きさにそろえる考え方を伝えましょう。

大きい数から差の分を取り除けば、小さい数と同じ大きさになります。反対に、小さい数へ差の分を足せば、大きい数と同じ大きさになります。

この「同じ大きさを2つ作る」という考え方が、最後に2で割る理由です。

和差算の基本的な解き方を例題で解説

大きい数を求める考え方

次の例題を使って考えます。

「兄と弟の持っているお金は合わせて2400円です。兄は弟より600円多く持っています。それぞれいくら持っていますか」

和は2400円、差は600円です。

大きい数である兄のお金を求めるときは、和に差を足します。

2400+600=3000円

なぜ600円を足すのでしょうか。

実際には、兄と弟の金額には600円の差があります。和に600円を足すと、弟の金額にも差の600円を加えたことになり、兄と同じ金額を2つ作れます。

つまり、3000円は兄の金額2人分です。

3000÷2=1500円

兄は1500円です。

小さい数を求める考え方

弟の金額を直接求める場合は、和から差を引きます。

2400-600=1800円

和から600円を引くと、兄が多く持っている差の分がなくなります。すると、弟と同じ金額が2つ残ります。

1800÷2=900円

弟は900円です。

兄の1500円から差の600円を引いても確認できます。

1500-600=900円

大きい数と小さい数の公式を別々に暗記するより、「差を足して大きい方を2つ作る」「差を引いて小さい方を2つ作る」と理解させる方が混乱しにくくなります。

線分図を使って式の意味を理解する

和差算は、線分図を使うと関係が分かりやすくなります。

兄の金額を長い線、弟の金額を短い線で表します。

兄 |――――――――――|
弟 |――――――|
差     |――|600円

2本の線を合わせた長さが2400円です。

兄の線から600円分を取り除くと、弟と同じ長さの線が2本になります。

そのため、小さい数は次の式で求められます。

(2400-600)÷2=900円

反対に、弟の線へ600円を足すと、兄と同じ長さが2本できます。

そのため、大きい数は次の式です。

(2400+600)÷2=1500円

線分図はきれいに書くことが目的ではありません。どちらが大きいか、差がどこにあるか、同じ長さがいくつできるかを確認するために使います。

答えを和と差の両方で確かめる

答えが出たら、問題文の2つの条件へ戻して確認します。

兄は1500円、弟は900円でした。

まず、和を確認します。

1500+900=2400円

次に、差を確認します。

1500-900=600円

和と差の両方が問題文と一致しているため、答えは正しいと分かります。

和差算では、大きい数と小さい数を逆に書いたり、和と差の数字を取り違えたりすることがあります。検算を習慣にすると、こうしたミスに気づきやすくなります。

受験算数の和差算でつまずく原因

和と差の意味を取り違えている

和差算で最初に確認したいのは、「和」と「差」の意味です。

和は、2つの数を足したものです。差は、大きい数から小さい数を引いたものです。

問題文では、必ずしも「和」「差」という言葉が使われるとは限りません。

「合わせて」「全部で」「合計」は和を表します。

「多い」「少ない」「違い」は差を表します。

例えば、「姉は妹より8冊多く持ち、2人で32冊持っています」という問題では、32冊が和、8冊が差です。

言葉だけで判断しにくい場合は、問題文の数字の横に「和」「差」と書かせると整理しやすくなります。

大きい数と小さい数の公式が混ざる

「大きい数は足す、小さい数は引く」と覚えていても、テスト中に混乱する子どもは少なくありません。

この場合は、公式を思い出させるより、線分図へ戻ります。

大きい方を2つ作るには、小さい方へ差を足します。そのため、全体としては和に差を足します。

小さい方を2つ作るには、大きい方から差を引きます。そのため、全体としては和から差を引きます。

式の形ではなく、「どちらの長さを2本作るのか」を考えれば、足し算と引き算を判断できます。

問題文から必要な数字を選べない

文章が長くなると、和と差以外の数字も出てくることがあります。

例えば、次のような問題です。

「兄と弟は合わせて36枚のカードを持っています。兄が弟に3枚渡すと、2人の枚数が同じになります。最初はそれぞれ何枚持っていましたか」

この問題では、最初の差が直接書かれていません。

兄が弟に3枚渡すと、兄は3枚減り、弟は3枚増えます。2人の差は合わせて6枚縮まります。

したがって、最初の差は6枚です。

和は36枚、差は6枚なので、兄は次の通りです。

(36+6)÷2=21枚

弟は15枚です。

「渡す」「移す」といった操作がある問題では、片方だけでなく両方の数が変化することに注意しましょう。

複雑な問題で和差算だと気づけない

入試では、年齢、人数、長さ、得点などの題材に変えて出題されます。

また、最初に別の計算を行い、和と差をそろえてから和差算を使う問題もあります。

和差算を見抜くためには、次の2点を探します。

2つの数量を合わせた合計がある
2つの数量の違いがある

この2つが分かれば、和差算で解ける可能性があります。

題材ではなく、「2つの数の和と差が分かっている」という数量関係を見ることが大切です。

家庭でできる和差算の教え方と練習法

具体物を2つに分けて差を見せる

和差算の導入では、おはじきやコインを使うと理解しやすくなります。

例えば、合計14個、差4個の2つのグループを作ります。

大きいグループに9個、小さいグループに5個置きます。

大きいグループから差の4個を外すと、5個ずつの同じグループが2つできます。

14-4=10個
10÷2=5個

これが小さい数です。

反対に、小さいグループへ4個加えると、9個ずつが2つできます。

14+4=18個
18÷2=9個

具体物を動かすことで、最後に2で割る理由を目で確認できます。

式の前に線分図を書かせる

基本問題では、式を書く前に簡単な線分図を書かせましょう。

線の長さを正確にする必要はありません。

大きい数の線を長くする
小さい数の線を短くする
余った部分に差を書く
2本を合わせたものが和だと示す

この4点が表せれば十分です。

問題を読んですぐ公式へ数字を入れる子どもは、数字の意味を考えずに処理しがちです。線分図を間に入れることで、問題文と式をつなげられます。

1日10分で基本から応用へ進める

家庭学習では、1日10分程度で2問から3問取り組む方法がおすすめです。

最初は、和と差が直接書かれている問題を解きます。

次に、「多い」「少ない」など表現を変えた問題へ進みます。

その後、「何個渡すと同じになる」「一方がもう一方の何倍」といった条件を含む問題に広げます。

同じ日に大量に解くより、翌日や3日後に解き直す方が、考え方を思い出す練習になります。

説明できるかを理解の基準にする

和差算を理解できたかは、正解したかだけでは判断できません。

次の内容を子どもが説明できるか確認しましょう。

「どの数字が和か」
「どの数字が差か」
「なぜ差を足した、または引いたのか」
「なぜ最後に2で割ったのか」

例えば、「和から差を引くと、小さい数が2つできるから2で割った」と説明できれば、公式の意味を理解しています。

正解していても「公式だから」としか答えられない場合は、線分図や具体物へ戻る必要があります。

まとめ|和差算は公式の意味から理解しよう

受験算数の和差算は、2つの数の和と差から、それぞれの数を求める問題です。

基本公式は次の通りです。

大きい数=(和+差)÷2
小さい数=(和-差)÷2

ただし、公式だけを暗記するのではなく、「同じ大きさを2つ作る」という考え方を理解することが大切です。

和に差を足すと、大きい数が2つできます。
和から差を引くと、小さい数が2つできます。

そのため、最後に2で割ると、それぞれの数を求められます。

家庭では、具体物や線分図を使い、和、差、大きい数、小さい数の位置関係を確認してください。問題文から和と差を見つけ、式の意味を自分の言葉で説明できれば、年齢、人数、長さ、金額などに題材が変わっても対応できます。

和差算は、今後学ぶ分配算、年齢算、差集め算などにもつながる基本的な考え方です。焦って応用問題へ進まず、まずは「なぜ足すのか」「なぜ引くのか」「なぜ2で割るのか」を理解することが、受験算数の確かな土台になります。

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