中学受験算数のエスカレーター問題|解き方を解説

\【中学受験】立体図形が “伸び悩みの壁” になっていませんか?/

中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。

  • 平面図だけではイメージできない
  • 切断・回転・展開図が頭に入らない
  • 問題文と図が一致しない
  • 点数が安定しない

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中学受験算数のエスカレーター問題とは?

中学受験ママ
中学受験ママ

エスカレーター問題になると、うちの子が歩いた段数と本当の段数を混同するので、私は説明に困ります

この記事では、中学受験算数のエスカレーター問題について、基本の考え方、上り・下りの解き方、典型例題、家庭で分かりやすく教える方法まで順を追って解説します。

エスカレーター問題は、中学受験算数では速さの応用として扱われることが多い問題です。

一見すると特殊な問題に見えますが、基本は、

人が歩く速さ
エスカレーターが動く速さ

の2つを合わせて考えるだけです。

歩いた段数と実際の段数は同じではない

まず最も大切なのは、

人が歩いた段数=エスカレーター全体の段数

ではないことです。

たとえば、止まっているエスカレーターなら60段あるとします。

しかし動いているエスカレーターを上りながら40段歩いただけで上まで着くことがあります。

なぜなら、人が40段歩いている間にも、エスカレーター自身が20段分進んでいるからです。

つまり、

人が進んだ分+エスカレーターが進んだ分=全体の長さ

と考えます。

エスカレーターも動いていると考える

エスカレーター問題が苦手な子は、人の動きだけを見てしまうことがあります。

しかし実際には、

人も動く
足元のエスカレーターも動く

という2つの動きが同時に起きています。

たとえば人が1秒に2段上り、エスカレーターも1秒に1段上るなら、地面から見た人の進み方は、

2+1=3段分

です。

この「2つの速さを合わせる」という考え方が基本です。

速さの和と差を使う問題

人とエスカレーターが同じ向きに進むなら、速さを足します。

人:毎秒2段
エスカレーター:毎秒1段

なら、

2+1=毎秒3段分

です。

反対向きなら差を考えます。

たとえば下り方向へ動くエスカレーターを逆向きに上るなら、

人の速さ-エスカレーターの速さ

になります。

旅人算で、

向かい合う→速さを足す
追いかける→速さを引く

と考えるのと似ています。

エスカレーター問題の基本的な解き方

では、基本の形を具体的に見ていきましょう。

上り方向に歩く場合

止まっていると60段あるエスカレーターを考えます。

人が毎秒2段、エスカレーターが毎秒1段上るとします。

地面から見た人の速さは、

2+1=毎秒3段分

です。

60段分進むには、

60÷3=20秒

かかります。

その20秒間に人が実際に歩いた段数は、

2×20=40段

です。

一方、エスカレーターは、

1×20=20段分

動いています。

40+20=60

となり、全体の長さと一致します。

下り方向に歩く場合

今度は同じエスカレーターを下る場合です。

エスカレーター自体も下方向へ毎秒1段、人も下へ毎秒2段歩くなら、

2+1=毎秒3段分

で進みます。

向きが同じなので足し算です。

反対に、下へ動いているエスカレーターを上へ歩くなら、

人の速さ-エスカレーターの速さ

と考えます。

「上りだから足す、下りだから引く」ではありません。

大切なのは、

人とエスカレーターの向きが同じか反対か

です。

段数を「速さ×時間」で考える

エスカレーター問題では、

段数=速さ×時間

という考え方が役立ちます。

人が毎秒2段で15秒歩けば、

2×15=30段

歩いています。

エスカレーターが毎秒1段で15秒動けば、

1×15=15段分

進んでいます。

同じ向きなら、

30+15=45段

が全体の長さです。

この考え方を使うと、複雑な問題でも整理しやすくなります。

同じエスカレーターなら全体の長さは一定

問題では、

普通に歩いたとき
速く歩いたとき

の2つを比べることがあります。

人が歩く速さや時間は変わっても、

エスカレーター全体の長さ

は同じです。

そのため、

1回目の全体の長さ=2回目の全体の長さ

という式を作ることができます。

ここが応用問題の重要なポイントです。

中学受験で出るエスカレーター問題の例題

ここからは典型的な問題を見ていきます。

上りで歩いた段数から全体を求める

例題です。

「上りのエスカレーターを、毎秒2段の速さで歩くと30段歩いて上に着きました。エスカレーターは毎秒1段動いています。止まっていると何段ありますか」

まず、人が歩いた時間を求めます。

30÷2=15秒

です。

その15秒間にエスカレーターが進んだ段数は、

1×15=15段

です。

したがって全体は、

30+15=45段

です。

答えは45段です。

歩く速さが変わる問題

次のような問題もあります。

「あるエスカレーターを毎秒2段で歩くと40段歩いて上に着きます。毎秒3段で歩くと45段歩いて上に着きます。エスカレーターの速さを求めなさい」

人が歩く速さが速くなると、上に着くまでの時間は短くなります。

1回目の時間は、

40÷2=20秒

2回目は、

45÷3=15秒

です。

エスカレーターの速さを毎秒□段とすると、

全体の長さは、

40+20×□

または、

45+15×□

と表せます。

同じエスカレーターなので、

40+20×□=45+15×□

となります。

差を見ると、

5×□=5

なので、

□=1

です。

エスカレーターは毎秒1段動いていると分かります。

上りと下りを組み合わせる問題

入試では、

上りでは30段歩いた
下りでは50段歩いた

というように、方向を変えて比べる場合もあります。

このときも、

人
エスカレーター
全体

を分けて考えます。

同じ向きなら足す。

反対向きなら引く。

そして、

同じエスカレーターだから全体の長さは同じ

という条件を使います。

文章だけで考えると混乱しやすいため、表にすると分かりやすくなります。

1回目|人の速さ|時間|人の段数|エスカレーターの段数
2回目|人の速さ|時間|人の段数|エスカレーターの段数

と並べると整理できます。

比を使って速さを求める問題

歩いた段数と時間の関係から比を使うこともできます。

たとえば、

同じ人が同じ速さで歩き、1回目は30段、2回目は45段歩いた

なら、歩いた時間の比も、

30:45=2:3

です。

エスカレーターが同じ速さなら、エスカレーターが進んだ段数の比も2:3になります。

中学受験では、この比例関係を利用して式を簡単にする問題もあります。

ただし、まずは「人とエスカレーターを分ける」基本を理解してから比へ進むほうが安全です。

エスカレーター問題が苦手な子への教え方

家庭で教えるときは、いきなり公式を覚えさせないことが大切です。

人とエスカレーターを別々に考える

まず、

人が何段歩いたか
エスカレーターが何段動いたか

を分けて書きます。

たとえば15秒間なら、

人:毎秒2段×15秒=30段
エスカレーター:毎秒1段×15秒=15段

です。

そのあと、

30+15=45段

とします。

最初から「合成速度」という言葉を使わなくても十分理解できます。

最初は1秒ごとの動きを書く

苦手な子には、

1秒後
2秒後
3秒後

と実際に書かせてもよいでしょう。

人が1秒に2段、エスカレーターが1段動くなら、

1秒で合計3段分
2秒で6段分
3秒で9段分

進みます。

この具体的な動きが分かってから式にすると、理解しやすくなります。

「進む向きが同じか逆か」を確認する

計算前に必ず、

「人とエスカレーターは同じ向き?」

と確認してください。

同じ向きなら足す。

反対向きなら引く。

「上り=足す」と覚えると、逆向きに歩く問題で間違えます。

方向を見る癖をつけることが大切です。

式より先に状況を言葉で説明させる

問題を読んだら、

「人も上に進んでいて、エスカレーターも上に進んでいる」

など、自分の言葉で説明させます。

説明できれば、状況を理解できています。

逆に、

「この公式を使う」

しか言えない場合は、まだ丸暗記の可能性があります。

中学受験では条件を少し変えた問題が出るため、状況を説明できる理解が重要です。

まとめ|エスカレーター問題は「人の速さ+機械の速さ」で考える

中学受験算数のエスカレーター問題は、特殊に見えますが、基本は速さの問題です。

ポイントは、

人も動く
エスカレーターも動く

という2つの動きを別々に考えることです。

同じ向きなら、

人の速さ+エスカレーターの速さ

で進みます。

反対向きなら、

人の速さ-エスカレーターの速さ

です。

また、

人が歩いた段数
+エスカレーターが動いた段数
=エスカレーター全体の長さ

という関係も重要です。

たとえば人が30段歩いている間に、エスカレーターが15段分動いていれば、

30+15=45段

が全体の長さになります。

応用問題では、

普通に歩いたとき
速く歩いたとき
上ったとき
下ったとき

など複数の条件を比べます。

それでも、

同じエスカレーターなら全体の長さは同じ

という条件を使えば整理できます。

家庭で教えるときは、

「何段歩いた?」
「その間にエスカレーターは何段動いた?」
「向きは同じ?逆?」

の3つを確認してください。

そして、

人
エスカレーター
全体

を分けて書く習慣をつけましょう。

エスカレーター問題は、公式を覚える単元ではありません。

動いているものが2つあるとき、それぞれがどれだけ進んだかを整理する問題です。

この考え方が身につくと、動く歩道、流水算、旅人算など、ほかの速さの応用問題にもつながっていきます。

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