\【中学受験】立体図形が “伸び悩みの壁” になっていませんか?/

中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。
- 平面図だけではイメージできない
- 切断・回転・展開図が頭に入らない
- 問題文と図が一致しない
- 点数が安定しない
こうした悩みは、“見て・触って・動かして理解できる教材”を使うと、驚くほど改善します。
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中学受験算数のエスカレーター問題とは?

うちの子はエスカレーターの問題になると、歩いた段数と全体の段数がごちゃごちゃになってしまい、私はどう教えればいいのか困っています
この記事では、中学受験算数のエスカレーター問題について、基本の考え方から典型的な解き方、家庭での教え方まで順を追って解説します。
中学受験算数のエスカレーター問題は、「速さ」の応用問題の一つです。
人がエスカレーターを歩いている間にも、エスカレーターそのものが動いています。
そのため、
「人が何段歩いたか」
だけを見ても、エスカレーター全体の段数は分かりません。
この「2つの動きが同時に起こる」という点が、苦手な子にとって最大の難所です。
ポイントは「人」と「エスカレーター」が同時に動くこと
たとえば、上りエスカレーターを人が上へ歩くとします。
人が1秒に2段歩き、エスカレーター自体が1秒に1段上へ進むなら、地面から見た人の進み方は、
2+1=3段分
です。
つまり10秒間なら、
人が歩いた分:2×10=20段
エスカレーターが運んだ分:1×10=10段
となります。
合計では、
20+10=30段
進んだことになります。
この「自分で進んだ分+運ばれた分」という考え方が基本です。
流水算や旅人算と考え方が似ている
エスカレーター問題は、流水算とよく似ています。
川を下る船なら、
船の速さ+川の流れ
で進みます。
上りエスカレーターを上へ歩く人も、
人の歩く速さ+エスカレーターの速さ
で進みます。
反対方向へ進む場合は、速さを引いて考えます。
したがって、エスカレーター問題が苦手な場合は、速さそのものの理解を確認するとよいでしょう。
歩数と実際に進んだ段数は同じではない
ここは特に重要です。
「30段歩いて上まで着いた」
と書かれていても、
エスカレーター全体が30段という意味ではありません。
歩いている間にもエスカレーターが動いているからです。
本人が30段歩いている間に、エスカレーターが20段分進んでいたなら、
全体では、
30+20=50段分
進んだことになります。
歩数=全段数ではない
と最初に理解させるだけでも、エスカレーター問題はかなり整理しやすくなります。
エスカレーター問題の基本的な解き方
エスカレーター問題では、いきなり公式を覚えさせる必要はありません。
まず、
「人はどれくらい進んだ?」
「エスカレーターはどれくらい進んだ?」
と分けて考えます。
まず「1秒あたり何段進むか」で考える
速さの単位を、
「1秒に何段」
とすると非常に分かりやすくなります。
たとえば、
人:1秒に2段
エスカレーター:1秒に1段
なら、上向きに歩く人は1秒間に、
2+1=3段分
上へ進みます。
全体が36段なら、
36÷3=12秒
で上まで到着します。
その12秒間に本人が歩いた段数は、
2×12=24段
です。
残りの、
36-24=12段
は、エスカレーターが運んでくれた分です。
例題1|歩く速さとエスカレーターの速さから全段数を求める
【問題】
上りエスカレーターを、太郎君は1秒に2段ずつ上りました。エスカレーターは1秒に1段分進みます。太郎君が20段歩いたところで上に着きました。止まっているときのエスカレーターは何段ありますか。
太郎君は1秒に2段歩き、合計20段歩いたので、
20÷2=10秒
エスカレーターに乗っていたことになります。
その10秒間にエスカレーターが運んだ段数は、
1×10=10段
です。
したがって全体は、
20+10=30段
となります。
答えは30段です。
この問題では、
本人が歩いた段数+エスカレーターに運ばれた段数
と考えることがポイントです。
例題2|歩く速さを変えたときの歩数から全段数を求める
中学受験では、もう少し複雑な形も出題されます。
たとえば、
「普通に歩くと24段歩いて上に着き、2倍の速さで歩くと32段歩いて上に着いた」
という問題です。
一見すると、「速く歩いたのに歩数が増えるのはなぜ?」と思うかもしれません。
理由は、速く歩くほどエスカレーターに乗っている時間が短くなり、エスカレーターが運んでくれる段数が減るからです。
仮に普通の歩く速さを1とすれば、2倍の速さでは同じ時間に2倍の段数を歩きます。
普通に24段歩く時間を24と考えると、2倍の速さで32段歩く時間は、
32÷2=16
です。
つまりエスカレーターに乗っている時間の比は、
24:16=3:2
となります。
エスカレーターが運ぶ段数も時間に比例するので、この比を使って全体の段数を考えていきます。
難しい問題ほど、歩数だけを見るのではなく「かかった時間」に直して整理するのがコツです。
上りと下りでは速さを足す・引く
動いているエスカレーターと同じ向きに歩く場合は、速さを足します。
人の速さ+エスカレーターの速さ
です。
逆方向に歩く場合は、
人の速さ-エスカレーターの速さ
になります。
たとえば下向きに動いているエスカレーターを上向きに歩く場合、
人:毎秒3段
エスカレーター:毎秒1段
なら、実際には、
3-1=2段分
ずつ上がります。
流水算で「川上へ進むときは船の速さから流れの速さを引く」のと同じです。
エスカレーター問題でよくあるつまずきと対策
エスカレーター問題が苦手な子には、似た間違いがよく見られます。
間違えた問題を何度も解くだけでなく、どこで混乱したかを確認しましょう。
歩いた段数をエスカレーター全体の段数だと思う
最も多い間違いです。
「25段歩いて上まで着いた」
という文を見て、
「エスカレーターは25段」
としてしまいます。
そこで家庭では、
「歩いている間、エスカレーターは止まっていた?」
と聞いてみてください。
「動いていた」と気づけば、
本人が進んだ分
+
エスカレーターが進んだ分
という考え方につながります。
時間・歩数・速さを混同する
エスカレーター問題では、
歩数
時間
歩く速さ
エスカレーターの速さ
が同時に登場します。
ここを頭の中だけで整理するのは難しいものです。
たとえば、
歩く速さ:2段/秒
時間:10秒
歩数:20段
のように、単位まで書かせると整理しやすくなります。
「20」という数字だけを書くのではなく、
20段
10秒
と書く習慣が大切です。
公式だけを覚えて応用できなくなる
エスカレーター問題には、歩数の比を使った便利な解法もあります。
ただし最初から公式として覚えると、条件が少し変わっただけで使えなくなることがあります。
まず、
距離=速さ×時間
という速さの基本に戻って考えましょう。
エスカレーター問題も本質は、
「同じ距離を、人とエスカレーターが一緒に進んでいる」
という問題です。
図や表を書かず頭の中だけで解こうとする
文章だけを眺めて考えると、誰がどの方向に動いているのか分からなくなります。
簡単でよいので、
下 ───────── 上
人 →
エスカレーター →
のように方向を書いてみましょう。
さらに、
人|2段/秒
エスカレーター|1段/秒
時間|10秒
のような簡単な表にすると、計算すべき数字が見えてきます。
家庭でできるエスカレーター問題の勉強法
エスカレーター問題は、難問を大量に解くより、基本の状況を理解することが先です。
家庭では段階を分けて練習しましょう。
最初は「止まったエスカレーター」から考える
最初に、
「もしエスカレーターが止まっていたら?」
と聞きます。
全体が40段なら、自分で40段歩かなければなりません。
次に、
「エスカレーターが動いていたら?」
と考えます。
本人が30段しか歩いていないなら、残り10段分はエスカレーターが運んだことになります。
この比較だけでも仕組みを理解しやすくなります。
速さを簡単な整数で置いて考える
最初から複雑な比を使う必要はありません。
人:毎秒2段
エスカレーター:毎秒1段
のように単純な数字で練習します。
慣れたら、
人:毎秒3段
エスカレーター:毎秒2段
というように数字を変えます。
具体的な数字で仕組みを理解してから、比を使う問題へ進むと混乱しにくくなります。
類題は条件を1つだけ変えて練習する
基本問題を解いた直後に、まったく違う難問へ進むのはおすすめできません。
たとえば、
1問目:人の速さ2、エスカレーター1
2問目:人の速さ3、エスカレーター1
3問目:逆方向へ歩く
というように、条件を1つずつ変えます。
「何が同じで、何が変わったのか」を比べることで、解法の丸暗記を防げます。
速さ・流水算まで一緒に復習する
エスカレーター問題で毎回つまずく場合、原因がエスカレーターそのものではないことがあります。
「速さ×時間=道のり」が不安定だったり、同じ向きなら足す・反対向きなら引くという相対的な速さの理解が不足していたりすることがあります。
その場合は、
旅人算
流水算
動く歩道
などの問題も合わせて復習しましょう。
「動いているものの上を、さらに自分が動く」という共通点が見えると、エスカレーター問題も理解しやすくなります。
まとめ|エスカレーター問題は「人+機械の動き」で考える
中学受験算数のエスカレーター問題は、一見すると特殊な問題に見えます。
しかし、基本は速さの問題です。
大切なのは、
本人が歩いた分だけでなく、同じ時間にエスカレーターが運んだ分もある
と考えることです。
上りエスカレーターと同じ方向に歩くなら、
人の速さ+エスカレーターの速さ
反対方向なら、
人の速さ-エスカレーターの速さ
と考えます。
また、「30段歩いた」という情報を見て、全体が30段だと思わないように注意しましょう。
家庭で教えるときは、
「エスカレーターが止まっていたら何段歩く?」
「歩いている間に機械は何段進んだ?」
という2つの質問から始めるのがおすすめです。
エスカレーター問題は、公式を大量に覚える単元ではありません。
人の動きとエスカレーターの動きを分け、速さ・時間・段数を整理することができれば、複雑な問題でも少しずつ解けるようになります。
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