受験算数の和差算|入試で差がつく解き方と対策

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中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。

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受験算数の和差算は入試でどう出る?

中学受験ママ
中学受験ママ

基本問題は解けるのに、入試になるとうちの子が和差算だと気づけず焦ります

この記事では、そんな悩みに対して、受験算数の和差算が入試でどのように出題されるのか、見抜き方、複合問題の解き方、家庭での仕上げ方を順を追って解説します。

和差算は、2つの数の合計である「和」と、2つの数の違いである「差」から、それぞれの数を求める問題です。

基本公式は難しくありません。しかし、中学入試では「2つの数の和は○、差は○」と親切に書かれているとは限りません。年齢、人数、金額、個数などに姿を変え、差を別の条件から求めなければならない問題も出題されます。

そのため、入試対策では公式の暗記だけでなく、「どの2つの数について、和と差を作ればよいか」を判断する力が重要です。

基本問題は短時間で正確に解く力が必要

入試の小問では、和と差が直接与えられる基本問題が出ることがあります。

例えば、次のような問題です。

「2つの数の和は48、差は12です。大きい数と小さい数を求めなさい」

大きい数は次の通りです。

(48+12)÷2
=60÷2
=30

小さい数は次の通りです。

(48-12)÷2
=36÷2
=18

基本問題では、考え方を知っているだけでなく、1分から2分程度で正確に処理する力が必要です。

計算後は、次のように短く検算します。

30+18=48
30-18=12

和差算は配点の高い難問とは限りませんが、取りこぼすと合否に影響する基本得点になります。

入試では和と差が直接書かれない

入試で注意したいのは、和や差を自分で作る問題です。

例えば、次のような条件があります。

「兄が弟に4枚渡すと同じ枚数になる」
「姉は妹より5歳年上である」
「一方はもう一方より300円多い」
「2人の合計は全体の人数から求める」

問題文に「差は8」と書かれていなくても、操作や関係から差を求めなければなりません。

和差算だと気づくためには、次の2点を探します。

・求めたい2つの数量を合わせた合計
・求めたい2つの数量の違い

この2つがそろえば、和差算を使える可能性があります。

年齢・個数・金額などに形を変えて出題される

和差算の題材はさまざまです。

・兄弟の年齢
・男女の人数
・赤玉と白玉の個数
・2人が持っている金額
・長いひもと短いひもの長さ
・2種類の得点

例えば、「兄と弟の年齢の和は24歳で、兄は弟より4歳年上」という問題は和差算です。

和は24歳、差は4歳なので、兄は次の年齢です。

(24+4)÷2=14歳

弟は10歳です。

題材が変わっても、「2つの数量の和と差」という構造は同じです。

ほかの特殊算と組み合わされることもある

入試では、和差算だけで完結しない問題もあります。

例えば、割合を使って2人の合計人数を求め、その後に人数差を使って男女それぞれの人数を求める問題です。

また、年齢算の途中で現在の年齢の和と差を作り、和差算で2人の年齢を求めることもあります。

複合問題では、最初から和差算の公式へ数字を入れようとすると混乱します。

まず、和差算に必要な「和」と「差」がそろっているか確認してください。足りなければ、別の条件を使って先に求めます。

入試で使える和差算の基本解法

和・差・大小の4項目を整理する

次の問題で基本を確認しましょう。

「兄と弟の持っているカードは合わせて46枚です。兄は弟より8枚多く持っています。それぞれ何枚ですか」

すぐに計算するのではなく、次の4項目を整理します。

和……46枚
差……8枚
大きい数……兄
小さい数……弟

文章が長い入試問題でも、この4項目へ整理できれば基本形に戻せます。

問題用紙の余白に「和46、差8、兄大、弟小」と短く書くだけでも構いません。

線分図で同じ大きさを2つ作る

兄のカードを長い線、弟のカードを短い線で表します。

兄 |――――――――――|
弟 |――――――|
差     |――|8枚

2本の線を合わせた長さが46枚です。

弟の枚数を求めるなら、兄が多く持っている8枚を全体から取り除きます。

46-8=38枚

すると、弟と同じ長さが2本できます。

38÷2=19枚

弟は19枚です。

線分図は、和と差を視覚的に確認するためのものです。正確な長さで書く必要はありません。

大きい数と小さい数を求める

小さい数は、次の公式で求められます。

小さい数=(和-差)÷2

(46-8)÷2
=38÷2
=19枚

大きい数は次の通りです。

大きい数=(和+差)÷2

(46+8)÷2
=54÷2
=27枚

また、小さい数へ差を足しても求められます。

19+8=27枚

公式を使うときは、「大きい数を2つ作るために差を足す」「小さい数を2つ作るために差を引く」と説明できる状態が理想です。

和と差の両方で検算する

兄27枚、弟19枚という答えを、元の条件へ戻します。

和は次の通りです。

27+19=46枚

差は次の通りです。

27-19=8枚

両方の条件に合っているため、答えは正しいと確認できます。

入試では、大きい数と小さい数を逆に書くミスや、割り算のミスが起こります。

和だけでなく差まで確認することで、取り違えにも気づけます。

和差算の入試問題で差がつく出題パターン

渡す・移す操作から最初の差を求める

和差算の頻出パターンが、「一方からもう一方へ渡すと同じになる」問題です。

「兄と弟は合わせて50枚のカードを持っています。兄が弟に6枚渡すと同じ枚数になります。最初はそれぞれ何枚ですか」

兄が6枚渡すと、兄は6枚減ります。弟は6枚増えます。

したがって、2人の差は次の分だけ縮まります。

6+6=12枚

最初の差は12枚です。

和50枚、差12枚なので、兄は次の通りです。

(50+12)÷2
=62÷2
=31枚

弟は19枚です。

渡した6枚をそのまま差にしないことがポイントです。

数年後や数年前の年齢を整理する

年齢問題では、2人の年齢差は何年たっても変わりません。

例えば、次の問題です。

「現在の父と子の年齢の和は50歳です。8年前、父は子より30歳年上でした。現在の年齢を求めなさい」

年齢差は現在も30歳です。

和50歳、差30歳なので、父の年齢は次の通りです。

(50+30)÷2=40歳

子は10歳です。

ただし、「8年前の年齢の和」が与えられている場合は、現在の和とは異なります。2人とも8歳ずつ若いため、和は16歳小さくなります。

年齢問題では、差は変わらないが、和は時間によって変わることを整理しましょう。

3つの数量を2つにまとめる

入試では、3人や3種類の数量が登場することがあります。

例えば、「兄・姉・弟の合計が分かり、兄と姉の合計、兄と弟の差が分かる」といった問題です。

この場合、最初から3つを同時に求めようとせず、条件から2つの数量へ整理します。

例えば、3人の合計から姉の人数や金額を引けば、兄と弟の和が求められます。

その後、兄と弟の差が分かれば、和差算を使えます。

3つの数量がある問題では、「どの2つについて和と差を作れるか」を探すことが重要です。

割合や平均から和を先に求める

和が直接示されず、割合や平均から求める問題もあります。

例えば、次のような問題です。

「ある学年は120人で、男子と女子を合わせると全体の75%です。男子は女子より10人多いとき、それぞれ何人ですか」

まず、男子と女子の和を求めます。

120×0.75=90人

和は90人、差は10人です。

男子は次の通りです。

(90+10)÷2=50人

女子は40人です。

複合問題では、和差算を使う前に和を作る計算が必要になります。

和差算を入試の得点源にする家庭学習

基本・変形・複合の3段階で練習する

和差算の入試対策は、次の3段階で進めます。

第1段階は、和と差が直接書かれた基本問題です。

第2段階は、「多い」「少ない」「渡すと同じ」など、差の表現を変えた問題です。

第3段階は、年齢、割合、3つの数量などと組み合わせた複合問題です。

基本公式の意味が曖昧なまま複合問題へ進むと、解説を暗記するだけになりやすくなります。

まず、基本問題を線分図とともに説明できる状態を作りましょう。

30秒で解法を判断する練習をする

入試では、計算を始める前に解法を素早く判断する必要があります。

問題文を読んだら、30秒以内に次の内容を言えるか確認します。

「求める2つの数量は何か」
「和はいくつか」
「差はいくつか」
「差は直接書かれているか」

すぐに計算を終える必要はありません。

「これは渡す数を2倍して差を作る」「割合から先に和を求める」と方針を立てられれば十分です。

誤答を4種類に分けて直す

和差算の間違いは、次の4種類に分けると復習しやすくなります。

1つ目は、和差算だと気づかない判断ミスです。

2つ目は、和や差を間違える読み取りミスです。

3つ目は、差を足すか引くか迷う立式ミスです。

4つ目は、割り算や検算で間違える計算ミスです。

判断ミスなら、問題文から和と差を探す練習をします。

読み取りミスなら、数字の横へ「和」「差」と書きます。

立式ミスなら、線分図へ戻ります。

原因を分けることで、必要な復習が明確になります。

志望校の過去問で使われ方を確認する

小6では、志望校の過去問から和差算がどのように使われているかを確認します。

問題を次のように分類すると効果的です。

・基本的な和差算
・渡す、移す問題
・年齢問題
・割合や平均との複合
・3つ以上の数量を整理する問題

過去問を解いた後は、正解したかだけでなく、「どの条件が和で、どの条件が差だったか」を記録してください。

和差算が単独で出る学校なのか、複合問題の途中で使われる学校なのかを把握すると、対策の優先順位を決めやすくなります。

まとめ|入試の和差算は和と差を作る力が重要

受験算数の和差算を入試で得点するには、公式を知っているだけでは十分ではありません。

基本公式は次の通りです。

大きい数=(和+差)÷2
小さい数=(和-差)÷2

ただし、入試では和や差が直接書かれていないことがあります。

渡す問題では、渡した数の2倍が最初の差になります。

年齢問題では、2人の年齢差は変わりません。

割合や平均がある問題では、先に和を求めます。

3つの数量が登場する場合は、条件を使って2つへ整理します。

問題を読んだら、次の順番で考えましょう。

求めたい2つの数量を決める
2つの和を見つける、または求める
2つの差を見つける、または求める
線分図で大小関係を整理する
和差算でそれぞれを求める
和と差の両方で検算する

家庭学習では、基本、変形、複合の順に進め、誤答の原因を分けて復習してください。

入試の和差算で本当に必要なのは、公式を思い出す速さではなく、見慣れない問題から和と差を作り出す力です。数量関係を線分図で整理し、どの2つについて和差算を使うのか説明できれば、入試でも落ち着いて得点できるようになります。

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