中学受験算数の投票算|確実に当選する票数の解き方

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中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。

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中学受験算数の「投票」とは投票算のこと

中学受験ママ
中学受験ママ

投票の問題になると、私もうちの子も何票あれば確実なのか分からなくなってしまいます。

この記事では、そんな悩みに対して、中学受験算数の投票問題の基本的な考え方から、確実に当選する票数、開票途中の応用問題まで順を追って解説します。

「中学受験 算数 投票」と検索して出てくる問題の多くは、一般に「投票算」と呼ばれるタイプです。

たとえば、

「44人が1人1票を投票し、得票数の多い4人を選ぶ。確実に選ばれるには最低何票必要か」

といった問題です。

単なる割り算のように見えますが、本当に問われているのは「どんなに不利な票の入り方をしても当選できる条件」を考える力です。

投票算は「確実に当選する票数」を考える問題

投票算では、「平均何票になるか」と「確実に当選できる票数」を区別する必要があります。

たとえば30人が投票し、1人だけを選ぶとします。

30÷2=15

なので、15票あれば十分だと思うかもしれません。

しかし、

Aさん15票
Bさん15票

なら、Aさんが必ず当選するとは言えません。

そこで必要なのが、

15+1=16票

です。

16票取れば、残りは最大でも14票なので、ほかの候補者に抜かれることはありません。

投票算のポイントは、この「同票になるギリギリの状態」を見つけることです。

近年の中学入試でも投票問題が出題されている

投票を題材にした問題は、実際の中学入試でも見られます。

たとえば2025年度の青山学院横浜英和中学校では、44人のクラスで4人の委員を選ぶ際、確実に選ばれるために必要な得票数を求める問題が出題されています。答えは9票です。

また、2025年度の慶應義塾中等部でも、300人が5人の候補者へ投票し2人の代表を選ぶ設定で、「確実に当選するための最小得票数」や開票途中から必要票数を考える問題が扱われています。

2023年度の青山学院中等部でも、256人の投票と開票途中の得票数を使った投票算が確認できます。

単なる珍問ではなく、条件整理や論理的思考を見る題材として知っておきたい問題です。

公式暗記より「当選できないギリギリ」を考える

投票算には計算の型があります。

しかし、いきなり公式として暗記させるのはおすすめできません。

大切なのは、

「あと1票少なかったら、当選できない可能性がある状態は?」

と考えることです。

投票算の指導でも、「当選するための最小得票数」を「当選できない場合の最大得票数より1票多い」と言い換えて考える方法が紹介されています。

この発想を理解すると、人数や当選者数が変わっても対応できます。

投票算の基本問題を3ステップで解く

では実際に、

「44人が1人1票を投票します。得票数の多い4人が当選するとき、確実に当選するには最低何票必要ですか」

という問題を考えてみましょう。

答えは9票ですが、なぜ9票になるのかが重要です。

ステップ1|当選人数より1人多く考える

4人が当選する選挙で、自分が当選できないのはどんな場合でしょうか。

それは、自分と同じかそれ以上の票を持つ人が4人いる場合です。

つまり、

自分+ライバル4人=5人

で争っている状態を考えます。

ここが投票算最大のポイントです。

「4人当選だから4で割る」のではありません。

当選ラインを考えるときは、

4人+1人=5人

で考えます。

ステップ2|票をできるだけ均等に分ける

44票を5人で分けます。

44÷5=8あまり4

です。

仮に自分が8票だった場合、残り36票を4人に9票ずつ入れることができます。

すると、

自分 8票
Aさん 9票
Bさん 9票
Cさん 9票
Dさん 9票

となり、自分は5位です。

つまり8票では「確実に4位以内」とは言えません。

ステップ3|ギリギリの票数に1票を足す

では9票ならどうでしょう。

自分が9票取れば、残りは、

44-9=35票

です。

4人のライバル全員が自分以上になるには、

9×4=36票

必要です。

しかし残りは35票しかありません。

したがって、自分以上の得票数になる人を4人作ることはできません。

よって、

9票あれば確実に4位以内

となります。

基本的には、

全投票数÷(当選人数+1)

を考え、その境目より1票多いところを調べると解きやすくなります。

実際、47人から3人を選ぶ例でも、4人で争うギリギリの状態を考え、12票を確保すれば当選が確実になるという解説があります。

中学受験で出る投票算の応用問題

入試では、最初からすべての票が分かっているとは限りません。

難しくなるのが、「途中まで開票した状態」から考える問題です。

開票途中では「残り票」を整理する

たとえば全部で200票あり、150票まで開票されたとします。

この場合、

200-150=50票

がまだ分かっていません。

まず問題用紙の横に、

開票済み 150票
残り 50票

と書きましょう。

投票算が苦手な子は、この「まだ誰に入るか分からない票」を忘れがちです。

しかし応用問題では、残りの票がすべてライバルへ入る可能性まで考える必要があります。

「あと何票で確実に当選か」は最悪の場合を考える

たとえば途中経過で、

Aさん 40票
Bさん 35票
Cさん 30票

となっていても、「Aさんが現在1位だから当選」とは限りません。

まだ100票残っていれば、順位は大きく変わります。

投票算では常に、

「残りの票が自分に最も不利な入り方をしたらどうなるか」

を考えます。

この「最悪の場合を考える」という発想が、中学受験算数らしいポイントです。

実際の入試でも、途中まで開票した表を与え、特定の候補者が確実に当選するためにあと何票必要かを求める形式が出題されています。

表が出たら候補者ごとの最大得票数を確認する

開票途中の問題では、頭の中だけで考えず、表にすると分かりやすくなります。

たとえば、

候補者|現在の票|今後取り得る票

という形で整理します。

特に確認したいのは、

「ライバルは最大何票まで増える可能性があるか」

です。

自分の現在票だけを見るのではなく、

残り票
当選人数
自分より上に来る可能性がある人数

をセットで考えてください。

難しい投票算ほど、計算力より条件整理の力が問われます。

投票算が苦手な子への家庭での教え方

投票算を初めて見る子に、いきなり「当選人数+1で割りなさい」と教えると、数字だけを覚えてしまいます。

家庭では、もっと簡単な例から始めるのがおすすめです。

最初は2人から1人を選ぶ簡単な例で考える

「10人がAさんかBさんのどちらか1人に投票します。Aさんは何票取れば絶対に勝てる?」

と聞いてみてください。

5対5なら勝ちは確定しません。

6対4なら必ずAさんが上です。

したがって6票。

次に、

20票なら?

と聞きます。

10対10がギリギリなので11票です。

投票算の学習でも、まず人数の少ない単純な例から「ギリギリ」を考える方法が紹介されています。

この感覚がついてから、3人当選、4人当選へ進むと理解しやすくなります。

割り算の余りを無視しない

投票算では、割り切れない場合に注意が必要です。

先ほどの、

44÷5=8あまり4

のようなケースです。

「8.8だから9」と小数で処理するだけでは、意味を理解しにくくなります。

必ず、

「8票だと落選する場合を作れるか?」

「9票なら、4人に9票ずつ入れるだけの票が残っているか?」

と実際に配って確認してください。

余りの処理を機械的に覚えるより、票を配るイメージを持たせたほうが応用問題にも対応できます。

「なぜ1票足すの?」まで説明させる

最後に、お子さんへ、

「どうして最後に1票足すの?」

と聞いてみてください。

理想的なのは、

「同じ票数だと確実に当選とは言えないから」

と答えられる状態です。

投票算で身につけたいのは「÷○+1」という計算ではありません。

当選できない最大の状態を作り、それを1票だけ超える

という考え方です。

この発想を自分の言葉で説明できれば、人数や条件が変わっても対応しやすくなります。

まとめ|投票算は「ギリギリ+1票」で考えよう

中学受験算数の投票問題、いわゆる投票算では、「平均何票か」ではなく「何票あればどんな票の入り方でも確実に当選できるか」を考えます。

基本問題では、

当選人数より1人多い人数を考える

票をできるだけ均等に分ける

当選できないギリギリを探す

そこから1票多くする

という順番で考えましょう。

たとえば44人から4人を選ぶなら、5人で争う状態を考え、

44÷5=8あまり4

より、8票では落選する場合があります。

そこで1票増やした9票が「確実に当選できる最小票数」となります。

応用問題では、開票途中の得票数や残り票が加わります。

その場合も考え方の中心は同じです。

「自分にとって最も不利な票の入り方をしたらどうなるか」を整理します。

投票算は一見すると特殊な問題ですが、近年の中学入試でも出題例があり、条件を言い換え、最悪の場合を考える力が試される良問です。

家庭で教えるときは、公式から始めないでください。

まず10票を2人で分けるような簡単な例を使い、

「同点ではダメ」
「当選できないギリギリを探す」
「最後に1票超える」

という3点を実感させましょう。

この考え方が身につけば、投票算は「何をすればよいか分からない問題」から、順序立てて条件を整理できる得点問題へ変わっていきます。

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