受験算数の和差算演習|定着する進め方

\【中学受験】立体図形が “伸び悩みの壁” になっていませんか?/

中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。

  • 平面図だけではイメージできない
  • 切断・回転・展開図が頭に入らない
  • 問題文と図が一致しない
  • 点数が安定しない

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受験算数の和差算演習で身につけたい3つの力

中学受験ママ
中学受験ママ

和差算の問題を何問解かせても、うちの子が初めて見る問題になると手が止まるので不安です

この記事では、受験算数の和差算を定着させるために、どのような演習をどの順番で行えばよいのかを具体的に解説します。

和差算は、2つの数量の合計と差から、それぞれの数量を求める問題です。中学受験算数では基本単元に分類されますが、公式へ数字を当てはめるだけでは、入試問題に対応できません。

問題文の表現が変わると解けなくなる場合は、演習量が不足しているのではなく、同じ種類の問題に偏っている可能性があります。和差算の演習では、計算の反復だけでなく、文章を読み、図に表し、式の意味を説明する練習が必要です。

和差算の演習目的は、公式を速く使えるようにすることだけではありません。入試問題へつなげるには、読み取り、図示、説明という3つの力を育てる必要があります。

問題文から和と差を見つける力

最初に身につけたいのは、問題文から「和」と「差」を見つける力です。

例えば、次の問題を考えます。

「赤い玉と白い玉が合わせて62個あります。赤い玉は白い玉より10個多いとき、それぞれ何個ありますか」

この問題では、62個が和、10個が差です。「合わせて」は和、「多い」は差を表しています。

ただし、入試問題では「和」や「差」という言葉がそのまま使われるとは限りません。

「全部で」「合計すると」は和を表し、「違いは」「少ない」「余分にある」は差を表します。演習では、計算を始める前に、和に丸、差に四角を付けさせると、条件を整理しやすくなります。

線分図で数量関係を整理する力

和と差を見つけたら、2本の線分図に表します。

赤い玉 ――――――――――
白い玉 ――――――
     ←10個→

線分図は、2本の線の左端をそろえて描きます。長い方の余った部分が差です。2本を合わせた長さが和になります。

基本問題では暗算できる子もいますが、演習段階では線分図を省略しない方がよいでしょう。和差算で身につけた図の描き方は、年齢算、分配算、差集め算などにも利用できます。

図が多少曲がっていても問題ありません。「どちらが長いか」「差はどこか」「合計はどの部分か」が正しければ、数量関係を理解できています。

式の意味を説明する力

先ほどの問題で、白い玉を求める式は次のとおりです。

62-10=52
52÷2=26

白い玉は26個、赤い玉は36個です。

ここで重要なのは、なぜ10を引き、なぜ2で割ったのかを説明できることです。

「赤い玉の多い10個を除くと、同じ数が2つになるから」と言えれば、考え方を理解しています。

一方、「小さい方は引く公式だから」と答える場合は、式だけを記憶している可能性があります。演習後に一言説明させることで、偶然の正解と本当の理解を見分けられます。

和差算の演習を4段階で進める方法

和差算の演習は、易しい問題から難しい問題へ段階的に進めます。最初から応用問題を大量に解かせると、図を描く前に苦手意識が強くなるため注意が必要です。

第1段階は和と差が明確な基本問題

最初は、和と差がはっきり書かれている問題を扱います。

「2つの数の和は84、差は18です。2つの数を求めなさい」

この問題では、次の式になります。

84-18=66
66÷2=33
33+18=51

答えは33と51です。

第1段階では、1問ごとに線分図を描き、和と差の位置を確認します。大きい数と小さい数の両方を求める問題を中心に、5~10問程度正しく解ければ次へ進んでよいでしょう。

ただし、同じ日に10問を続ける必要はありません。1日2~3問に分けた方が、前回の考え方を思い出す練習になります。

第2段階は求める数が変わる問題

基本問題に慣れたら、求めるものが大きい数だけ、または小さい数だけになっている問題へ進みます。

例えば、次のような問題です。

「姉と妹が合わせて70枚のカードを持っています。姉は妹より14枚多く持っています。姉のカードは何枚ですか」

姉を求める場合は、次の式でも解けます。

70+14=84
84÷2=42

差の14枚を全体へ足すと、姉と同じ枚数が2人分になります。そのため、2で割ると姉の枚数が求められます。

演習では、「大きい方だから足す」とだけ覚えさせず、線分図上で何をそろえたのか確認しましょう。

第3段階は差が隠れている問題

標準問題では、差が直接書かれていないことがあります。

「兄から弟へ6枚のカードを渡すと、2人の枚数が同じになります。2人が持つカードは合わせて48枚です。最初に兄は何枚持っていましたか」

兄が6枚渡すと、兄は6枚減り、弟は6枚増えます。2人の差は合計12枚縮まるため、最初の差は12枚です。

48+12=60
60÷2=30

兄は最初に30枚持っていました。

この問題で差を6枚と考える子は少なくありません。実際に硬貨やおはじきを左右へ動かし、「渡す前と後で差がいくつ変わるか」を見せると理解しやすくなります。

第4段階は関連単元を含む応用問題

最後は、和差算だと分かりにくい問題へ進みます。

例えば、父と子の年齢の和と差を扱う年齢算、縦と横の長さから長方形を求める問題、人数や個数を分ける分配算などです。

「長方形の縦と横の長さの和は34cmで、縦は横より8cm長い」という問題も、縦と横を2つの数として考えれば和差算です。

34-8=26
26÷2=13

横は13cm、縦は21cmとなります。

応用演習では、解き方をすぐに教えるのではなく、「何と何の合計が分かっている?」「何と何の差が分かっている?」と確認しましょう。問題の題材が変わっても、同じ数量関係を見抜く力が重要です。

家庭で取り組める和差算の演習例

ここでは、家庭学習で使いやすい演習問題を3段階に分けて紹介します。子どもに解かせる際は、答えだけでなく線分図と式の意味も確認してください。

基本演習|2つの数の和と差

【問題】

大小2つの数があります。2つの数の和は96で、差は24です。小さい数と大きい数を求めなさい。

【考え方】

大きい数から差の24を除くと、小さい数と同じ大きさが2つできます。

96-24=72
72÷2=36

小さい数は36です。

36+24=60

大きい数は60です。

【答え】

小さい数36、大きい数60

演習後は、「なぜ96から24を引いたのか」を説明させましょう。

標準演習|一方から移す問題

【問題】

姉と弟は合わせて80個のシールを持っています。姉から弟へ7個渡すと、2人の個数が同じになります。最初に姉と弟はそれぞれ何個持っていましたか。

【考え方】

姉から7個を渡すと、姉は7個減り、弟は7個増えます。最初の差は7+7=14個です。

80-14=66
66÷2=33

弟は33個です。

33+14=47

姉は47個です。

【答え】

姉47個、弟33個

この問題では、7個をそのまま差にしないことがポイントです。

応用演習|3つの数を求める問題

【問題】

A、B、Cの3つの数の和は120です。AはBより10大きく、BはCより5大きいとき、A、B、Cを求めなさい。

【考え方】

最も小さいCを基準にします。

BはCより5大きく、AはBより10大きいので、AはCより15大きくなります。

AとBから、それぞれCより多い部分を取り除きます。

120-15-5=100

これでCと同じ大きさが3つになります。

100÷3は割り切れないため、この数値設定では整数になりません。このように、演習では計算結果が条件に合うかを確かめる習慣も大切です。

整数問題として解くなら、合計を122に変更します。

122-15-5=102
102÷3=34

Cは34、Bは39、Aは49です。

問題を解くだけでなく、答えが自然な数になるか確認することも、入試での見直しに役立ちます。

和差算の演習効果を高める家庭学習のコツ

同じ時間を使っても、演習方法によって定着度は変わります。家庭では、問題数よりも考え方を再現できるかを重視しましょう。

1日3問より1問を深く解く

算数が苦手な子に10問を続けて解かせると、後半は式を写すだけになりやすくなります。

まずは1日1~3問に絞り、次の内容を確認してください。

  • 和と差はどの数字か
  • どちらを長く描くか
  • 差をなくすと何が残るか
  • なぜ2で割るのか
  • 答えが条件に合っているか

1問を自分の言葉で説明できる方が、似た問題を10問機械的に解くよりも効果的です。

間違いを原因別に分ける

不正解になったときは、原因を分けます。

「和と差を読み違えた」
「線分図を逆に描いた」
「移動する数と差を混同した」
「計算だけ間違えた」
「求めるものを答えなかった」

式が正しく計算だけを間違えた子に、和差算の解説を最初から行う必要はありません。反対に、偶然正解していても式の意味を説明できない場合は、図へ戻る必要があります。

翌日と1週間後に解き直す

解説直後の解き直しでは、手順を覚えているだけでも正解できます。

本当に定着したかを確認するには、翌日と1週間後にも解かせましょう。翌日は同じ問題、1週間後は数字や表現を変えた問題が適しています。

1回5~10分程度でも、間隔を空けて思い出す練習をすることで、テスト中に解法を取り出しやすくなります。

保護者は答えより図を確認する

家庭で丸付けをすると、答えだけを見てしまいがちです。しかし、和差算では途中の図が重要です。

間違えたときは、「公式は何だった?」ではなく、次のように問いかけます。

「長い方はどちら?」
「余っている部分はいくつ?」
「この差をなくすとどうなる?」

保護者が答えを先に言わず、図を見ながら一つずつ質問すると、子どもが自力で修正しやすくなります。

まとめ|和差算演習は段階と解き直しが重要

受験算数の和差算演習では、同じ形式の問題を大量に解くだけでは、初めて見る問題への対応力は育ちにくいものです。

まずは、和と差が明確な基本問題から始め、求める数が変わる問題、差が隠れている問題、関連単元を含む問題へ段階的に進めましょう。

演習中は、問題文から和と差を見つけ、線分図を描き、式の意味を説明できるかを確認します。答えが合っていても説明できなければ、公式だけを覚えている可能性があります。

家庭学習では、1回に多くの問題を解かせるより、1~3問を丁寧に扱う方が効果的です。さらに、翌日や1週間後に解き直すことで、時間が空いても自力で考えられる力が育ちます。

和差算は、年齢算や分配算など多くの文章題につながる土台です。問題数だけを追わず、図と式の意味を確認しながら演習を積み重ねることが、入試で使える力への近道になります。

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