中学受験算数の「バス問題」を攻略!速さの考え方と解き方

\【中学受験】立体図形が “伸び悩みの壁” になっていませんか?/

中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。

  • 平面図だけではイメージできない
  • 切断・回転・展開図が頭に入らない
  • 問題文と図が一致しない
  • 点数が安定しない

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中学受験算数の「バス問題」とは?何を求める問題なのか

中学受験ママ
中学受験ママ

私、息子がバスの速さや何分間隔という問題になると急に解けなくなるのが不安です。

この記事では、中学受験算数で出題される「バス問題」について、バスの間隔・追い越し・出会いの考え方から家庭での教え方まで順番に解説します。

中学受験算数で「バス」が登場すると、多くの場合は速さの問題です。

代表的なのが、

「バスが10分間隔で走っている」
「自転車に乗っている人が16分ごとにバスに追い越される」
「反対方向に進むと何分ごとにバスと出会う」

といった問題です。

実際の中学入試でも、一定間隔で走るバスと人や自転車の関係を利用した出題があります。2024年度の灘中でも、一定間隔で走るバスと自転車について、追い越される時間と出会う時間からバス同士の間隔を求める問題が出題されています。

一見複雑に見えますが、考えるポイントはそれほど多くありません。

バス問題は「速さ」と「間隔」を考える問題

バス問題の中心になるのは、

「隣り合うバスがどれだけ離れているか」

です。

たとえば、バスが時速36kmで10分間隔に出発しているとします。

時速36kmは、10分では6km進みます。

つまり、同じ速さで走るバスが10分間隔で出発しているなら、

バスと次のバスとの距離=6km

と考えることができます。

この「バス同士の距離」をつかめるかどうかが、問題を解く第一歩です。

「10分間隔」とは距離ではなく時間の間隔

子どもがよく混乱するのが、

「バスが10分間隔で走っています」

という表現です。

10分は当然、距離ではありません。

意味としては、

「あるバスが通過してから、次のバスが同じ場所を通過するまで10分」

ということです。

たとえば8時00分、8時10分、8時20分……とバスがやってくるイメージです。

バスの速さが一定なら、

バスの速さ×10分

でバス同士の距離を求められます。

ここが理解できていないと、その後の追い越し問題で式だけを覚えても混乱しやすくなります。

追い越しと出会いで考え方が変わる

バス問題では、人とバスが同じ方向に進む場合と、反対方向に進む場合があります。

同じ方向なら、後ろからバスが追いついてきます。

反対方向なら、お互いに近づいて出会います。

この違いによって、

速さの差

を使うのか、

速さの和

を使うのかが変わります。

まずこの二つを明確に区別することが、バス問題攻略の基本です。

中学受験のバス問題で押さえたい3つの基本

バス問題を解くときに覚えておきたい考え方は3つあります。

公式として丸暗記するのではなく、「なぜそうなるのか」を理解させることが大切です。

まずバス同士の距離を考える

バスが一定間隔で走っている問題では、まず隣り合うバス同士の距離を考えます。

たとえば、

バスの速さ=時速30km
運行間隔=12分

なら、

12分=12÷60=0.2時間

なので、

30×0.2=6km

となります。

つまり、バス同士の間隔は6kmです。

この6kmを人や自転車がどのように縮められるかを考えるのが、その後の問題です。

同じ方向なら速さの差を使う

自転車とバスが同じ方向に走る場合を考えてみましょう。

バスが時速30km、自転車が時速12kmなら、バスのほうが速いので後ろから近づきます。

1時間で縮まる距離は、

30-12=18km

です。

これを「速さの差」といいます。

バスと自転車の間に6kmの差があれば、

6÷18=1/3時間

ですから、

20分

でバスが追いつきます。

実際の入試でも、「一定時間間隔で運行するバスに何分ごとに追い越されるか」という設定は使われています。たとえば明治大学付属中野中の2021年度入試では、15分間隔で走るバスに20分ごとに追い越される状況から、人の速さを求める問題が出題されています。

反対方向なら速さの和を使う

一方、バスと人が反対方向に進んでいる場合は、両方が近づきます。

バスが時速30km、自転車が時速12kmなら、

30+12=42km

の速さで距離が縮まると考えます。

これが「速さの和」です。

たとえば6km離れていれば、

6÷42=1/7時間

となり、

約8分34秒

で出会います。

同じ方向なら差。

反対方向なら和。

まずはこの判断が瞬時にできることを目指しましょう。

バス問題の例題を使って解き方を理解しよう

ここからは、中学受験で出やすい形を例題で確認します。

基本例題|10分間隔のバスに追い越される

【問題】

ある道路を、バスが10分間隔で同じ速さで走っています。太郎君はバスと同じ方向へ時速12kmで自転車を走らせています。太郎君が16分ごとにバスに追い越されるとき、バスの速さを求めなさい。

このような設定は実際の中学入試でも見られます。逗子開成中2022年度の問題でも、10分間隔のバスと自転車を使い、バスの速さを求める問題が出題されています。

【考え方】

バスの速さを直接求めようとすると、やや難しく感じます。

そこで「時間の比」に注目します。

バスが10分間隔で出発しているため、隣のバスとの距離は、

バスが10分で進む距離

です。

一方、自転車が追い越されるまで16分かかります。

後ろのバスは16分かけて自転車との間隔を詰めています。

自転車は時速12kmなので、16分では、

12×16÷60=3.2km

進みます。

バスは10分早く前のバスが通った地点から追いかける関係を整理すると、バスと自転車の速さの比を求めることができます。

結果としてバスの速さは、

時速32km

となります。

ここでは答えよりも、

「バスの10分間隔を距離に置き換える」

という発想を覚えることが重要です。

出会いの問題|反対方向からバスが来る

次に、反対方向を考えます。

【問題】

バスが一定の間隔で走っています。自転車がバスと反対方向に走ると、10分ごとにバスと出会います。バスと自転車の速さがそれぞれ時速30km、時速6kmのとき、バス同士の距離を求めなさい。

バスと自転車は反対方向なので、

30+6=36km

の速さで近づきます。

10分は、

1/6時間

なので、

36×1/6=6km

となります。

したがって、バスとバスの間隔は6kmです。

このタイプでは、

バス同士の間隔=速さの和×出会うまでの時間

と考えます。

追い越しと出会いが両方出る難問への考え方

難関校では、

「同じ方向では20分ごとに追い越され、反対方向では10分ごとに出会う」

という形がよく使われます。

この場合でも、考え方は同じです。

バスの速さをB、自転車の速さをAとします。

同じ方向では、

バス同士の間隔=(B-A)×20分

反対方向では、

バス同士の間隔=(B+A)×10分

です。

どちらも同じ「バスとバスの間隔」を表しているので、

(B-A)×20
=(B+A)×10

という関係ができます。

ここから速さの比を求めていきます。

中学受験では方程式を使わず、比で整理することも可能です。

20:10=2:1ですから、

「速さの差」と「速さの和」の比は、

1:2

となります。

このように、一見難しい問題でも、

「同じバス間隔を別の方法で表している」

と気づけば整理できます。

バス問題が苦手な子への家庭での教え方

バス問題が苦手な子は、速さの公式を知らないのではなく、状況を頭の中だけで処理しようとしていることがよくあります。

家庭では、問題文をすぐ式に変えるのではなく、状況を見える形にすることから始めましょう。

時刻表の感覚で「間隔」を理解させる

「10分間隔」が分からない子には、実際の時刻を使うと理解しやすくなります。

たとえば、

1台目 8時00分
2台目 8時10分
3台目 8時20分

と紙に書きます。

そして、

「バスは全部同じ速さなら、8時10分に2台目が出たとき、1台目はどこにいる?」

と聞いてみましょう。

時速30kmなら10分で5km進むため、

1台目と2台目は5km離れている

と分かります。

この感覚がつかめれば、「時間間隔を距離に変える」というバス問題特有の考え方が理解しやすくなります。

公式より線分図を先に書かせる

バス問題では、式を急いで書かせないことをおすすめします。

まず、

前のバス   自転車   後ろのバス

のように位置関係を書かせます。

同じ方向なら、後ろのバスが自転車との差を縮めます。

反対方向なら、お互いが向かい合って距離を縮めます。

図を書くだけで、

「今回は引き算かな」
「今回は足し算かな」

と判断しやすくなります。

文章題が苦手な子ほど、頭の中だけで処理させないことが重要です。

「差なのか和なのか」を言葉で確認する

家庭で最も簡単にできる確認方法が、

「2人は同じ方向?反対方向?」

と聞くことです。

同じ方向なら、

「速いほうが遅いほうにどれくらいずつ近づく?」

反対方向なら、

「2人でどれくらいずつ距離を縮める?」

と質問します。

子ども自身が、

「同じ方向だから速さの差」

「反対方向だから速さの和」

と言えるようになれば、理解はかなり進んでいます。

答えを教えるより、判断の根拠を言葉にさせることが大切です。

まとめ|中学受験算数のバス問題は「間隔」が見えれば解ける

中学受験算数のバス問題は、問題文が長くなりやすいため難しく見えます。

しかし、中心となる考え方はシンプルです。

まず、

「バスが何分間隔で走っているか」

を、

「バス同士がどれだけ離れているか」

に置き換えます。

そのうえで、

同じ方向なら速さの差
反対方向なら速さの和

を使います。

特に重要なのは、

バスの間隔=速さ×時間

という関係です。

バス問題が苦手な子に、いきなり複雑な公式を覚えさせる必要はありません。

「8時、8時10分、8時20分にバスが出る」

という身近な状況から考えさせ、次に線分図でバスと人の位置関係を確認します。

そして、

「同じ方向だから差」
「反対方向だから和」

と自分の言葉で説明できるようにしましょう。

実際の入試では、バスと自転車、バスと徒歩などを組み合わせた速さの問題が複数の学校で出題されています。

つまり、「バス」という名前に惑わされる必要はありません。

問題の中から、

誰が動いているのか
同じ方向か反対方向か
バス同士の間隔はいくつか

の3点を整理すれば、解くべき道筋が見えてきます。

バス問題を得意にするコツは、たくさんの解法を暗記することではなく、「距離がどう縮まっているか」を図と言葉で説明できるようにすることです。

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