行列の中学受験算数|ニュートン算の解き方とコツ

\【中学受験】立体図形が “伸び悩みの壁” になっていませんか?/

中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。

  • 平面図だけではイメージできない
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  • 問題文と図が一致しない
  • 点数が安定しない

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中学受験算数の「行列」はニュートン算の定番問題

中学受験ママ
中学受験ママ

行列の問題になると、うちの子は人数が増えたり減ったりして混乱するので、私もどう教えればいいのか不安です。

この記事では、中学受験算数で出題される行列問題について、ニュートン算の基本的な考え方から例題の解き方、家庭で分かりやすく教える方法まで順を追って解説します。

「行列」という言葉から、単に人が一列に並ぶ問題を想像するかもしれません。

しかし中学受験算数でよく扱われるのは、

「最初に行列ができている」
「その後も毎分何人かが並び続ける」
「窓口では毎分一定人数を入場させる」

というタイプです。

これは特殊算の一つであるニュートン算に分類されます。

2026年度の中学入試でも、田園調布学園中等部や城北埼玉中学校などで、行列が増えながら窓口で処理されていく設定の問題が出題されています。中学受験では決して珍しいテーマではありません。

行列問題を難しく考える必要はありません。

基本的には、

増える量と減る量が同時にある

ことを整理する問題です。

行列問題は「増えながら減る」のがポイント

たとえば映画館の入口に、最初100人が並んでいたとします。

入場が始まった後も、毎分5人ずつ新しい人が行列に加わります。

一方、窓口では毎分10人ずつ入場できます。

このとき行列は、

毎分5人増える
毎分10人減る

ことになります。

したがって実際には、

10-5=5人

ずつ毎分行列が短くなります。

最初に100人いるので、

100÷5=20分

で行列がなくなると分かります。

この「増える量を引いた、本当に減る量」を考えるのがニュートン算の基本です。

最初の人数・増える人数・減る人数を整理する

行列問題では、まず3つの量を見つけましょう。

1つ目は最初から並んでいる人数

2つ目は1分間に新しく並ぶ人数

3つ目は1分間に窓口を通過する人数です。

たとえば、

「開場時には200人並んでいて、その後毎分8人ずつ加わり、窓口では毎分18人ずつ入場する」

なら、

最初=200人
増える=毎分8人
減る=毎分18人

と整理できます。

文章を読んですぐ式を作るのではなく、この3つをメモするだけでも混乱がかなり減ります。

行列問題が難しく感じる理由

子どもがつまずきやすい最大の理由は、「行列が減っているのに人数も増えている」という状況です。

たとえば10分間に窓口から200人入場したとしても、

「最初に200人並んでいた」

とは限りません。

その10分間にも新しい人が並んでいるからです。

ここを理解せず、

処理した人数=最初の人数

としてしまうと間違えます。

基本関係は、

窓口が処理した人数=最初の行列+途中から加わった人数

です。

まずこの関係を言葉で理解することが重要です。

行列のニュートン算を解く基本3ステップ

行列問題にはさまざまな設定がありますが、基本的な解き方は共通しています。

ステップ1|窓口が処理した人数を考える

まず、

「窓口が全部で何人を処理したか」

を考えます。

たとえば1つの窓口が毎分12人処理し、10分間開いていたなら、

12×10=120人

です。

窓口が3つなら、

12×3×10=360人

になります。

ニュートン算では、

1窓口あたりの処理人数×窓口数×時間

という考え方が頻繁に使われます。

ステップ2|途中で増えた人数を考える

次に、新しく行列に加わった人数です。

毎分4人ずつ10分間加わるなら、

4×10=40人

です。

つまり10分間に120人を処理したとしても、そのうち40人は途中から加わった人です。

したがって最初から並んでいた人数は、

120-40=80人

となります。

この、

処理した人数-途中で増えた人数=最初の人数

という考え方を使えるようにしましょう。

ステップ3|2つの条件を比べて1分あたりを求める

入試問題では、「毎分何人増えるか」や「1窓口で毎分何人処理するか」が書かれていないことがあります。

その代わり、

「窓口2つなら20分」
「窓口3つなら10分」

など、2つの条件が与えられます。

この場合、それぞれについて、

処理した人数=最初の人数+途中で増えた人数

という関係を作ります。

そして2つの条件を比較すると、分からなかった「1分あたりの人数」を求められます。

行列問題を例題で理解する|中学受験算数の解き方

実際の数字を使って考えてみましょう。

例題|1つの窓口と2つの窓口を比べる

あるイベント会場では、開場前から行列ができています。

開場後も毎分同じ人数が新しく並びます。

1つの窓口で入場させると5分で行列がなくなり、2つの窓口で入場させると2分で行列がなくなりました。

最初に並んでいた人数と、毎分新しく並ぶ人数を考えます。

ここでは、

1窓口が1分間に処理する人数=①

毎分新しく並ぶ人数=[1]

として整理してみます。

まず「処理した人数=最初+途中」を作る

1つの窓口で5分かかった場合、

処理人数は、

①×5=⑤

です。

途中から並んだ人数は、

[1]×5=[5]

なので、

最初の人数=⑤-[5]

となります。

一方、2つの窓口で2分なら、

処理人数は、

①×2窓口×2分=④

です。

途中から加わった人数は、

[2]

です。

したがって、

最初の人数=④-[2]

となります。

最初の人数はどちらの場合も同じなので、

⑤-[5]=④-[2]

です。

整理すると、

①=[3]

となります。

つまり、

1窓口が1分間に処理する人数は、新しく並ぶ人数の3倍

と分かります。

仮に毎分4人ずつ並ぶなら、1窓口は毎分12人を処理することになります。

その場合、最初の人数は、

12×5-4×5
=60-20
=40人

です。

答えが出たら条件に戻して確認する

40人から始まり、毎分4人ずつ増えるとします。

1窓口は毎分12人処理するので、実際には毎分、

12-4=8人

ずつ行列が減ります。

40÷8=5分。

確かに条件と一致します。

2窓口なら毎分24人処理できるので、

24-4=20人

ずつ減ります。

40÷20=2分。

こちらも条件に一致します。

このようにニュートン算では、答えを出した後に元の条件へ戻すと計算ミスに気づきやすくなります。

行列・ニュートン算が苦手な子への家庭での教え方

ニュートン算が苦手な子に、いきなり複雑な式を覚えさせる必要はありません。

まず状況をイメージできるようにすることが大切です。

公式より「水そう」のイメージで教える

行列を水そうに置き換えてみると理解しやすくなります。

水そうに最初から水が入っていて、

上から水が入ってくる
下から水を抜いている

と考えます。

上から毎分5L入り、下から毎分12L抜けば、全体としては毎分7L減ります。

行列も同じです。

新しく並ぶ人数=入ってくる水
窓口を通る人数=出ていく水

と考えれば、「増えながら減る」という状況がつかみやすくなります。

単位を「1分あたり」にそろえる

ニュートン算で特に大切なのが単位です。

「10分で120人」

という情報が出たら、

120÷10=12人

として「1分あたり」に戻してみましょう。

複雑に見える問題でも、

毎分何人増える
1窓口で毎分何人減る

という形にそろえると整理しやすくなります。

家庭で教えるときには、

「まず1分ではどうなる?」

と聞くのがおすすめです。

線分図や表を書いてから式を作る

頭の中だけで処理しようとすると、増える人数と減る人数が混ざってしまいます。

たとえばノートに、

最初の人数:?人
増える人数:毎分○人
窓口:○個
処理人数:1窓口毎分○人
時間:○分

と書きます。

そして、

最初+途中から増えた人数=窓口が処理した人数

と置きます。

最初から式を暗記させるより、この関係を毎回自分で作れるようになる方が、条件が変化した応用問題にも対応できます。

実際の中学入試でも、単純な行列だけではなく「窓口数が途中で変わる」「並ぶ人数が時間帯によって変化する」といった問題があります。2025年度市川中学校でも、時間によって行列に加わる人数が変わる設定のニュートン算が出題されました。

だからこそ、公式の丸暗記ではなく、「増える量」「減る量」「最初の量」の3つを整理する習慣が重要なのです。

まとめ|行列問題は増える量と減る量を分ければ解ける

中学受験算数の「行列」は、ニュートン算の代表的な題材です。

難しそうに見えますが、まず整理したいのは、

最初から並んでいる人数
1分間に新しく並ぶ人数
1分間に窓口を通る人数

の3つだけです。

そして基本となる関係は、

最初の人数+途中から加わった人数=窓口が処理した人数

です。

子どもが混乱しているときに、

「ニュートン算の公式を覚えて」

と教えるより、

「1分間に何人増えて、何人減るの?」

と聞いてみてください。

たとえば毎分6人が新しく並び、窓口で毎分15人を処理するなら、実際に行列が減る速さは、

15-6=毎分9人

です。

この感覚が身につけば、窓口が2つ、3つに増えた問題にも対応しやすくなります。

中学受験算数では、行列以外にも牧草、ポンプ、水そうなど、ニュートン算と同じ仕組みを使う問題があります。

表面的な設定を暗記するのではなく、

「増え続けるもの」と「減らすもの」が同時に存在している

と見抜くことが大切です。

基本問題では、「最初・増える・減る」の3項目を書き出してから解く。この習慣を身につけることが、行列問題を得点源に変える第一歩になります。

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