中学受験算数「場合の数」がわからないときの教え方

\【中学受験】立体図形が “伸び悩みの壁” になっていませんか?/

中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。

  • 平面図だけではイメージできない
  • 切断・回転・展開図が頭に入らない
  • 問題文と図が一致しない
  • 点数が安定しない

こうした悩みは、“見て・触って・動かして理解できる教材”を使うと、驚くほど改善します。

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中学受験算数の「場合の数」がわからない原因

中学受験ママ
中学受験ママ

私が解説を読んでも難しく、うちの子にどこから教えればよいのか分かりません

この記事では、中学受験算数の「場合の数」がわからなくなる原因と、家庭で基本から理解させるための手順を分かりやすく解説します。

場合の数は、条件に合う並べ方や選び方が何通りあるかを求める単元です。計算自体は足し算やかけ算が中心ですが、「何を数えるのか」「どこから考えるのか」が見えにくいため、苦手意識を持つ子が少なくありません。

塾の解説を聞いた直後は分かったように見えても、数字や条件が変わると手が止まることもあります。

何を1通りとして数えるのか分かっていない

場合の数がわからない子は、最初に「何を一つの場合として数えるのか」を捉えられていないことがあります。

例えば、赤・青・黄の3枚のカードから2枚を使う問題でも、選ぶだけなのか、順番に並べるのかによって答えは異なります。

選ぶだけなら、赤と青、赤と黄、青と黄の3通りです。

順番に並べるなら、赤青と青赤は別になるため、赤青、赤黄、青赤、青黄、黄赤、黄青の6通りです。

同じカードを使っていても、数える対象が違えば答えも変わります。問題を読んだら、すぐに計算するのではなく、「選び方を数えるのか」「並べ方を数えるのか」を確認する必要があります。

並べ方と選び方を区別できていない

並べ方では順番が変わると別のものとして数えますが、選び方では順番を区別しません。

Aさん、Bさん、Cさんから班長と副班長を決める場合、Aさんが班長でBさんが副班長のときと、Bさんが班長でAさんが副班長のときは別です。

一方、3人から清掃係を2人選ぶだけなら、AさんとBさんを選ぶことと、BさんとAさんを選ぶことは同じです。

この違いが分からないと、同じ組み合わせを2回数えたり、本来は別の並び方を一つにまとめたりします。

子どもには、「2人を入れ替えたら結果は変わる?」と聞いてみましょう。変わるなら別々に数え、変わらないなら一つとして数えます。

いきなり式を作ろうとしている

場合の数では、かけ算やたし算だけで解ける問題が多くあります。そのため、問題を読んですぐ式を作ろうとする子もいます。

しかし、なぜかけるのか分からないまま式だけを覚えると、条件が少し変わっただけで対応できません。

例えば、上着が2種類、ズボンが3種類あり、それぞれ1つずつ選ぶなら、2×3=6通りです。上着のどちらを選んでも、ズボンを3種類から選べるからです。

一方、電車で行く方法が2通り、バスで行く方法が3通りあり、どちらか一方を使うなら、2+3=5通りです。

式を作る前に、小さな書き出しや樹形図で確かめると、かけ算とたし算の意味が見えるようになります。

問題ごとに別の解き方だと思っている

場合の数には、数字カード、人の並べ方、係の選び方、道順、さいころなど、さまざまな題材があります。

見た目が違うため、子どもは毎回新しい解き方を覚えなければならないと感じがちです。

しかし、基本となる考え方は共通しています。

一つを固定し、残りを順番に変える。順番を区別するか確認する。数えたものが重ならないようにする。この3点が土台です。

例えば、数字を並べるときは十の位を固定し、洋服を組み合わせるときは上着を固定します。題材は違っても、「最初の一つを決める」という考え方は同じです。

場合の数がわからないときの基本手順

最初に「何を数える問題か」を言葉にする

問題文を読んだら、求めるものを短い言葉に直します。

「3人を並べる方法」
「5人から2人を選ぶ方法」
「2けたの整数を作る方法」
「目的地まで進む道順」

何を数えるのかが明確になると、順番を区別するかどうかも判断しやすくなります。

問題文が長い場合は、条件と求めるものに線を引きましょう。「異なる数字を使う」「少なくとも1回」「隣り合う」といった言葉は、数え方を変える重要な条件です。

保護者が教えるときも、最初から解き方を説明するのではなく、「この問題では何を数えるの?」と聞くところから始めてください。

順番を入れ替えたときに同じか確かめる

次に、並べる順番や選ぶ順序を入れ替えたとき、同じ結果になるかを確認します。

例えば、1と2を使って2けたの整数を作る場合、12と21は異なる整数です。そのため、別々に数えます。

一方、1と2のカードを2枚選ぶだけなら、1と2を選ぶことと、2と1を選ぶことは同じです。

「入れ替えても同じなら一つ、違うなら別々」と覚えると、並べ方と選び方を見分けやすくなります。

数えた答えが予想より多いときは、同じ組み合わせを順序だけ変えて何度も数えていないか確かめましょう。

一つの条件を固定して順番に調べる

漏れなく数えるためには、一つを固定してから残りを変えます。

1・2・3・4の数字から異なる2枚を使い、2けたの整数を作る問題なら、十の位を1に固定します。

十の位が1なら、12、13、14の3通りです。次に十の位を2にすると、21、23、24の3通りです。同じように3、4まで調べると、全部で12通りになります。

思いつく順に「12、31、24……」と書くと、どこまで調べたか分からなくなります。

数字の小さい順、名前の五十音順など、最初に調べる順番を決めておくことが大切です。

最後に漏れと重複を確認する

答えが出たら、数え漏れと重複を別々に確認します。

数え漏れを見るときは、固定した条件ごとの個数を比べます。十の位が1のときは3通り、2のときも3通りなのに、3のときだけ2通りなら、書き忘れがないか確認します。

重複を見るときは、順番を区別しない問題で同じ組み合わせを2回数えていないかを調べます。

「AとB」と「BとA」が両方書かれていても、2人を選ぶだけなら同じ1通りです。

場合の数の見直しは、計算だけをやり直すのでは不十分です。「漏れはないか」「同じものを重ねていないか」と目的を分けて点検しましょう。

整理方法がわからないときの使い分け

少ない場合はすべて書き出す

選択肢が少ない問題では、すべて書き出す方法が確実です。

1・2・3の数字から異なる2枚を使う問題なら、12、13、21、23、31、32と書けば、6通りだと分かります。

書き出す際は、思いつく順ではなく、最初の数字を固定して小さい順に並べます。

書き出しは遠回りに見えますが、場合の数を学び始めた子には重要です。実際の組み合わせを確認することで、後から「3×2」という式の意味も理解できます。

いきなり計算だけで解かせるより、少ない場合で書き出しの正確さを身につける方が応用につながります。

選択が続く問題は樹形図で整理する

一つ選んだ後、さらに次のものを選ぶ問題には樹形図が向いています。

上着が白と黒の2種類、ズボンが青・灰・茶の3種類あるとします。

最初に白と黒の2本の枝を書きます。白から青・灰・茶へ3本、黒からも青・灰・茶へ3本の枝を伸ばせば、全部で6通りです。

樹形図では、枝を書く順番を途中で変えないことが大切です。どの上着からも、ズボンを青・灰・茶の順に書けば、漏れを確認しやすくなります。

人を順番に選ぶ問題や、数字カードを並べる問題にも利用できます。

2つの条件を組み合わせるなら表を使う

縦と横の2つの条件を組み合わせる問題では、表が便利です。

例えば、2個のさいころを投げたときの目の和を調べるなら、縦と横に1から6を書き、それぞれの交わるマスに和を記入します。

すると、和が7になる組み合わせは、1と6、2と5、3と4、4と3、5と2、6と1の6通りだと分かります。

料理4種類と飲み物3種類から一つずつ選ぶ問題でも、縦に料理、横に飲み物を書けば、4×3=12通りを目で確認できます。

表は、どの組み合わせをすでに数えたかが分かりやすく、重複防止にも役立ちます。

規則が見つかったら計算にまとめる

書き出しや樹形図で数え方を理解したら、同じ規則を計算にまとめます。

上着2種類のそれぞれにズボン3種類を組み合わせられるなら、3通りのまとまりが2つあるため、2×3=6通りです。

A地点からの電車が2通り、バスが3通りあり、どちらかを利用するなら、2+3=5通りです。

両方の選択を続けて行う場合はかけ算、いくつかの別の方法からどれか一つを選ぶ場合はたし算が基本です。

ただし、途中で選べる数が変わる問題では、単純なかけ算が使えません。その場合は樹形図や場合分けに戻りましょう。

家庭で「わからない」を解消する教え方

答えを教えず最初の一手を質問する

子どもが「わからない」と言ったとき、完成した式や樹形図をすぐに見せると、その場では納得しても次の問題で手が止まります。

家庭では、次のように質問を小さく分けます。

「何を数える問題?」
「順番を入れ替えると同じ?」
「最初に何を固定する?」
「書き出しと表なら、どちらが見やすそう?」

最初の一手が決まれば、子ども自身で続きを考えられることがあります。

保護者がすべて説明する必要はありません。解答を見ながらでも、次に考える場所を示す役割に徹する方が、自力で解く力につながります。

1回15分で基本問題を3問ずつ解く

場合の数がわからない段階で、異なる形式を一度に何問も解かせるのは逆効果です。

家庭学習では、1回15分程度で同じ型を3問に絞りましょう。

例えば、1日目は2けたの整数、2日目は3けたの整数、3日目は偶数を作る問題というように、似た形式を続けます。

同じ考え方を繰り返すことで、「最初の位を固定する」という共通点に気づけます。

3問すべて正解することより、どの整理方法を使うか自分で決められることを目標にしてください。

間違いを漏れ・重複・条件に分ける

場合の数の間違いは、主に数え漏れ、重複、条件の見落としに分けられます。

答えが少ないなら数え漏れ、多いなら同じものを重ねて数えた可能性があります。答えが大きくずれているなら、「異なる数字を使う」「0は先頭に置けない」といった条件の見落としを疑います。

解き直しノートには、単にバツをつけるのではなく、「漏れ」「重複」「条件」と書きましょう。

間違いの種類が分かれば、次に何を意識すべきかが明確になります。すべてを「場合の数がわからない」でまとめないことが大切です。

翌日と1週間後に白紙から解き直す

解説を読んだ直後は、手順を覚えているため正解できることがあります。しかし、それだけでは自分で理解したとは判断できません。

間違えた問題は、翌日と1週間後にもう一度解きます。その際は、前に描いた樹形図や表を見ず、白紙から始めましょう。

翌日は手順を思い出すため、1週間後は自分で整理方法を選べるか確かめるための復習です。

答えを覚えている場合は、数字や人物名を変えた類題を使います。

何も指示されなくても、「まず一つを固定しよう」と考えられるようになれば、「わからない」状態から抜け出し始めています。

まとめ

中学受験算数の「場合の数」がわからないときは、計算力よりも、何をどう数えるかが整理できているかを確認しましょう。

最初に、何を一つの場合として数えるのかを言葉にします。次に、順番を入れ替えたときに同じ結果になるかを確かめ、一つの条件を固定して残りを順番に調べます。

選択肢が少ない問題は書き出し、選択が順番に続く問題は樹形図、2つの条件を組み合わせる問題は表で整理すると分かりやすくなります。

家庭では、完成した答えを先に教えず、「何を数えるの?」「最初に何を固定する?」と質問してください。

1回15分で同じ型を3問ずつ解き、間違いを漏れ・重複・条件の見落としに分類します。翌日と1週間後に白紙から解き直せば、理解が定着したかも確認できます。

場合の数は、ひらめきに頼る単元ではありません。数える基準と整理する順番が分かれば、算数に苦手意識がある子でも一つずつ解けるようになります。

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