受験算数のつるかめ算がわからない子の教え方

\【中学受験】立体図形が “伸び悩みの壁” になっていませんか?/

中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。

  • 平面図だけではイメージできない
  • 切断・回転・展開図が頭に入らない
  • 問題文と図が一致しない
  • 点数が安定しない

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つるかめ算がわからないのは計算力のせいではない

中学受験ママ
中学受験ママ

何度説明しても、うちの子がつるかめ算をわからないままで、私も教え方に迷います

この記事では、受験算数のつるかめ算がわからなくなる原因と、家庭で基本から理解し直す方法を順を追って解説します。

つるかめ算で手が止まると、「計算が苦手だから解けない」と考えがちです。

しかし、基本的なかけ算・引き算・割り算ができる子でも、つるかめ算だけはわからないことがあります。

原因の多くは、計算力ではなく、問題文に出てくる二つの量と「差」の意味を整理できていないことです。

まずは、どの段階で理解が止まっているかを確認しましょう。

公式の意味を理解しないまま覚えている

つるかめ算では、次のような式を使うことがあります。

(実際の合計-全部を小さいほうにそろえた合計)÷1つあたりの差

この式だけを暗記すると、動物の問題は解けても、料金や得点の問題になった途端に手が止まります。

また、「どの数字からどの数字を引くのか」「割った答えがどちらの個数なのか」がわからなくなります。

公式は考え方を短く表したものです。意味がわからない状態で覚えても、少し出題形式が変わると使えません。

家庭では公式を思い出させる前に、「全部を何だと考える?」と尋ねることが大切です。

二つの差を混同している

つるかめ算には、二種類の差が出てきます。

一つ目は、実際の合計と、全部を一方の種類にそろえた仮の合計との差です。

二つ目は、2種類の1つあたりの量の差です。

たとえば、全部をつると考えた足の合計が24本、実際の足が34本なら、全体の差は10本です。

一方、つるの足は2本、かめの足は4本なので、1匹あたりの差は2本です。

10本は全体で不足している足、2本はかめ1匹につき不足する足です。

この二つを区別できなければ、「なぜ10÷2をするのか」が理解できません。

何を同じ種類にそろえたか見失っている

つるかめ算は、全部をどちらか一方の種類だと仮定して考えます。

全部をつるとしても、全部をかめとしても解けます。しかし、学び始めに両方の方法を使うと混乱しやすくなります。

まずは、全部を1つあたりの量が小さいほうにそろえる方法へ統一しましょう。

つるとかめなら全部をつる、80円と120円の商品なら全部を80円の商品、5点と10点の問題なら全部を5点の問題と考えます。

式の前に「全部をつると考える」と一言書くだけでも、途中の数字が何を表すか見失いにくくなります。

受験算数のつるかめ算を基本から理解しよう

つるかめ算は、2種類のものの全体数と合計量から、それぞれの個数を求める問題です。

基本は、全部を同じ種類にそろえ、実際との違いがどれだけあるかを調べることです。

2種類の「1つあたりの量」を比べる

最初に、問題に出てくる2種類と、それぞれの1つあたりの量を整理します。

つるとかめなら、つるは足が2本、かめは足が4本です。

70円と110円のパンなら、1個あたりの値段が70円と110円です。

正解が8点、不正解が3点のテストなら、1問あたりの得点が異なります。

問題文を読んだら、すぐ式を書くのではなく、次の二つを確認します。

「2種類は何か」

「1つあたり、何が違うか」

この違いを見つけることが、つるかめ算を見抜く第一歩です。

全部を小さいほうにそろえる

次に、全部を1つあたりの量が小さいほうだと考えます。

つるとかめが合わせて12匹いるなら、12匹すべてがつるだと仮定します。

つるの足は2本なので、全部をつると考えた足の本数は、

2×12=24本

です。

この24本は本当の足の本数ではありません。実際と比べるために作った仮の合計です。

全部を同じ種類にすると、二つの種類が混ざった状態よりも違いを見つけやすくなります。

実際との差から大きいほうの個数を求める

実際の足が34本なら、全部をつると考えた24本との差は、

34-24=10本

です。

この10本は、かめが混ざっていることで増えた足の合計です。

かめは、つるより1匹につき足が2本多くあります。

4-2=2本

したがって、2本ずつ増えて合計10本になったと考えれば、

10÷2=5匹

となります。

全部を小さいほうにそろえた場合、差を作っているのは1つあたりの量が大きいほうです。この例では、割り算で求まるのはかめの数です。

残りの個数と合計を確かめる

かめが5匹とわかったら、全体は12匹なので、つるは、

12-5=7羽

です。

最後に、二つの条件を確かめます。

個数は、

7+5=12匹

足の本数は、

2×7+4×5
=14+20
=34本

となります。

全体の個数と足の合計の両方が問題文に合っているため、答えは正しいと確認できます。

つるとかめの数を逆に書くミスもあるため、確かめまでを解き方の一部にしましょう。

例題で解説|なぜ引いて割るのか

ここでは、つるかめ算の基本例題を使って、「なぜ引くのか」「なぜ割るのか」を確認します。

【例題】

つるとかめが合わせて15匹います。足の本数は全部で42本です。つるとかめは、それぞれ何匹ですか。

全部をつると考えた足の本数を求める

つるの足は2本、かめの足は4本です。

まず、15匹すべてがつるだと考えます。

2×15=30本

全部がつるなら、足は30本です。

実際には、つるだけではなく、かめも混ざっています。そのため、本当の足の本数は30本より多くなります。

この仮定によって、「かめが何匹混ざると、足がどれだけ増えるか」を考えられるようになります。

実際より不足する足の本数を調べる

実際の足は42本です。

全部をつると考えた場合は30本なので、

42-30=12本

となります。

この12本は、計算上足りなかった足の合計です。

全部をつるにそろえたため、本当は4本あるかめの足も2本として数えています。

つまり、この不足分はかめがいることで生まれています。

1匹あたりの差で割ってかめを求める

かめ1匹とつる1羽の足の差は、

4-2=2本

です。

かめが1匹混ざるごとに、全部をつるとした場合より足が2本増えます。

合計では12本増えているため、

12÷2=6匹

となります。

かめは6匹です。

つるは、

15-6=9羽

です。

答えは、つるが9羽、かめが6匹となります。

12÷2をする理由は、「2本ずつの増加が何匹分集まると12本になるか」を求めているからです。

面積図で差の部分を確認する

式だけではわからない子には、面積図で説明すると理解しやすくなります。

横の長さを15匹、縦の長さをつるの足2本と考えます。

全部をつるにした長方形の大きさは、

15×2=30

です。

実際の足は42本なので、長方形の上に12本分の不足があります。

かめはつるより足が2本多いため、不足部分の高さは2です。

不足部分の面積が12、高さが2なので、横の長さは、

12÷2=6

となります。

この横の長さが、かめの数です。

面積図の目的は、きれいな図を描くことではありません。12が全体の差、2が1匹あたりの差であることを目で確認するために使います。

つるかめ算がわからない子への家庭での教え方

家庭で教えるときは、保護者が解き方を最初から最後まで説明しないことが大切です。

短い質問を一つずつ投げかけ、子ども自身に考え方を言葉にさせましょう。

答えではなく一つずつ質問する

問題を読んだら、次の順番で質問します。

「2種類は何?」

「1つあたり何が違う?」

「全部をどちらにそろえる?」

「全部そろえたら合計はいくつ?」

「実際との差はいくつ?」

「1つ変わると、いくつ増える?」

「割り算で求まるのはどちら?」

一度に多くを聞かず、一問一答で進めることがポイントです。

子どもが止まったら、すぐ答えを教えるのではなく、一つ前の質問へ戻ります。

「式は何?」と尋ねるより、数字が生まれる順番を質問したほうが、自分で式を作れるようになります。

数字に単位をつけて考える

つるかめ算では、数字だけを並べると意味がわからなくなりやすいため、単位をつけます。

先ほどの例題なら、

全体の不足12本÷かめ1匹あたりの不足2本=6匹

です。

「12÷2=6」だけでは、なぜ答えが6匹になるのか見えません。

単位をつけると、全体の差を1匹分の差で分けていることがわかります。

料金問題なら、

合計の差400円÷1個あたりの差40円=10個

となります。

小学生に単位を意識させることは、式の意味を理解させるうえで有効です。

動物問題から料金・得点問題へ進む

最初からさまざまな題材を混ぜると、「つるかめ算の問題だ」と見抜けないことがあります。

まずは、つるとかめなど、1匹あたりの違いが目に見えやすい基本問題を練習します。

次に、70円と110円の商品などの料金問題へ進みます。

その後、5点と10点の得点問題や、大人料金と子ども料金の人数問題を扱います。

題材が変わったら、「つるの2本に当たるのはどれ?」「かめの4本に当たるのはどれ?」と対応させましょう。

正解すると加点、不正解だと減点される問題は考え方が一段難しくなるため、基本形が安定してから進めます。

1日10分の復習で考え方を定着させる

つるかめ算がわからない子に、一度に10問、20問と解かせる必要はありません。

1日10分程度、基本問題を2~3問に絞りましょう。

大切なのは正答数より、次の三点を説明できることです。

「全部を何にそろえたか」

「実際との差は何を表すか」

「なぜ1つあたりの差で割ったか」

同じ型を数日間練習し、3問続けて自力で説明できたら、題材を変えます。

間違えた問題には、「そろえ方」「全体の差」「1つ分の差」「答えの取り違い」「計算」と原因を書いておくと、必要な復習がわかりやすくなります。

まとめ|つるかめ算は「そろえて比べる」とわかる

受験算数のつるかめ算がわからない原因は、計算力不足とは限りません。

公式だけを覚えている、二つの差を混同している、何を同じ種類にそろえたか見失っていることが主なつまずきです。

まず、問題に登場する2種類と、1つあたりの量の違いを確認します。

次に、全部を1つあたりの量が小さいほうへそろえ、仮の合計を求めます。

実際の合計との差を出し、それを1つあたりの差で割れば、大きいほうの個数がわかります。

家庭では公式を先に教えず、「全部を何にする?」「実際といくつ違う?」「1つ変わるといくつ増える?」と順番に問いかけましょう。

つるかめ算は、わからないまま暗記を重ねるほど複雑に見えてしまいます。

全部をそろえて比べるという一つの考え方へ戻り、差の意味を言葉や面積図で確認すれば、料金や得点などの問題にも応用できるようになります。

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