\【中学受験】立体図形が “伸び悩みの壁” になっていませんか?/

中学受験の算数で、最も「家庭では教えにくい」と言われるのが立体図形です。
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受験算数の過去問で和差算が見抜きにくい理由

過去問になると、うちの子が和差算だと気づけず手が止まるので不安です
この記事では、受験算数の過去問で和差算を見抜き、得点につなげるための取り組み方を順を追って解説します。
和差算は、2つの数量の合計と差から、それぞれの数量を求める考え方です。基本教材では「2つの数の和は〇、差は△」と分かりやすく示されますが、実際の入試問題では単元名も解き方も書かれていません。
人数、年齢、個数、長さ、代金などに置き換えられ、差が直接示されないこともあります。そのため、基本問題では解けるのに、過去問では和差算だと気づけない子が少なくありません。
過去問対策では、公式を覚え直すだけでなく、「何と何の合計か」「どの部分が差か」を見つける練習が必要です。
過去問で和差算が解けないとき、必ずしも公式や計算方法を忘れているとは限りません。多くの場合、問題の中に隠れた数量関係を見つけられていないことが原因です。
単元名が書かれず別の題材で出題される
基本教材では、問題の上に「和差算」と書かれていることがあります。子どもはその表示を見て、公式や線分図を思い出せます。
一方、過去問には単元名がありません。
例えば、次のような問題も和差算です。
「長方形の縦と横の長さの和は28cmで、縦は横より6cm長いとき、縦と横の長さを求めなさい」
題材は図形ですが、縦と横という2つの数量について、和と差が分かっています。
28-6=22
22÷2=11
横は11cm、縦は17cmです。
過去問では、「これは何算か」を探すより、「何と何を比べているか」を考えることが重要です。
和や差がそのまま示されない
入試問題では、「和は80」「差は12」と直接書かれない場合があります。
例えば、次のような問題です。
「兄から弟へ6枚のカードを渡すと、2人の枚数が同じになります。2人のカードは合わせて64枚です」
この問題で、最初の差を6枚だと考えると誤答になります。
兄は6枚減り、弟は6枚増えるため、2人の差は合計12枚縮まります。したがって、最初の差は12枚です。
64+12=76
76÷2=38
兄は38枚、弟は26枚です。
このように、過去問では出来事の前後を整理して、隠れた差を求める必要があります。
複数の考え方を組み合わせる問題がある
和差算は、年齢算、分配算、差集め算、図形問題などと組み合わされることがあります。
例えば、平均から合計を求めたあと、和差算を使う問題です。
「姉と妹の平均年齢は11歳で、姉は妹より4歳年上です」
2人の年齢の合計は、
11×2=22歳
です。ここから和差算を使います。
22-4=18
18÷2=9
妹は9歳、姉は13歳です。
過去問では、最初から和と差がそろっているとは限りません。先に別の計算をして条件をそろえる必要があるため、途中で和差算だと気づく力が求められます。
和差算の過去問で確認したい代表的な出題
和差算の過去問対策では、学校名だけで問題を選ぶのではなく、出題形式を分けて練習することが大切です。
2つの数量の合計と差を求める基本型
最初に確認したいのは、2つの数量の和と差が明確に示される問題です。
「大小2つの数の和は94で、差は18です。2つの数を求めなさい」
小さい数は、
94-18=76
76÷2=38
です。
大きい数は、
38+18=56
となります。
この基本型では、正解するだけでなく、「差を除くと同じ大きさが2つ残る」と説明できるか確認します。
過去問演習へ進む前に、この考え方を線分図で再現できることが必要です。
一方から他方へ移す移動型
過去問で差を見抜きにくいのが、一方から他方へ移す問題です。
「AさんからBさんへ8個渡すと、2人の個数が同じになる」
この場合、最初の差は8個ではなく16個です。
渡した側は8個減り、受け取った側は8個増えるため、差は合計16個変化します。
子どもが迷う場合は、実際におはじきなどを左右へ移動させると理解しやすくなります。
移動型では、次の点を必ず確認しましょう。
- どちらからどちらへ移したか
- 一方はいくつ減ったか
- もう一方はいくつ増えたか
- 差は全体でいくつ縮まったか
数字だけを追わず、変化を言葉で説明させることが大切です。
3つの数量を扱う発展型
3つの数量を扱う問題では、最も小さい数量を基準にそろえる方法が有効です。
「A、B、Cの合計は126です。AはBより12多く、BはCより6多いとき、それぞれを求めなさい」
Cを基準にすると、BはCより6多く、AはCより18多いことになります。
AとBの多い部分を合計から除きます。
126-18-6=102
102÷3=34
Cは34、Bは40、Aは52です。
3つの数量を扱う問題では、公式をそのまま当てはめることはできません。しかし、「余分な部分を除いて同じ大きさにそろえる」という和差算の考え方は同じです。
年齢や図形に置き換えられた複合型
入試では、和差算が別単元のように見える形で出題されます。
代表例は次のとおりです。
- 父と子、兄と弟の年齢
- 長方形の縦と横
- 2種類の品物の個数
- 男女の人数
- 2人が持つ金額
- 2つの組の得点
例えば、長方形の周の長さが72cmなら、縦と横の和は、
72÷2=36cm
です。
さらに、縦が横より8cm長いと分かれば、
36-8=28
28÷2=14
横は14cm、縦は22cmとなります。
周の長さから縦と横の和を求め、その後に和差算を使う複合問題です。
和差算の過去問に取り組む正しい手順
過去問は、ただ年度順に解けばよいわけではありません。理解度に合わない問題から始めると、和差算への苦手意識が強くなることがあります。
志望校以外の基本問題から始める
初めて和差算の過去問に取り組むときは、志望校の難問だけに絞らない方がよいでしょう。
まずは、次の条件を満たす問題から始めます。
- 和と差が比較的見つけやすい
- 計算が複雑すぎない
- 線分図で整理できる
- 解答まで5分前後で進められる
志望校の問題が難しい場合は、同程度または少し易しい学校の過去問を利用します。
過去問の目的は、最初から合格点を取ることではありません。初見の文章から和差算の関係を見つける練習をすることです。
問題文から和と差を抜き出す
過去問を読んだら、すぐに式を書かせず、条件を短く整理します。
例えば、次のようにメモします。
- 合計:64個
- 兄から弟へ6個移す
- 移動後は同じ
- 最初の差:12個
文章が長い問題ほど、必要な条件と不要な説明を分けることが重要です。
保護者は「何算だと思う?」と聞くよりも、「何と何の合計が分かっている?」「どちらがどれだけ多い?」と質問しましょう。
線分図を描いてから式を立てる
過去問になると、早く解こうとして線分図を省く子が増えます。しかし、複雑な問題ほど図を描いた方が、立式の間違いを防げます。
線分図では、次の3点を確認します。
- 比べる2本の線の左端をそろえる
- 多い方を長く描く
- 余った部分に差を書く
差が隠れている問題では、移動前と移動後の図を2つ描いても構いません。
線分図は解答用紙へ清書するためのものではなく、考えを整理する道具です。きれいさよりも、数量関係が見えることを優先しましょう。
正解後も別解と検算を確認する
過去問で正解した場合も、すぐに終わらせないことが大切です。
例えば、合計70、差14から大きい数を求める場合は、
70+14=84
84÷2=42
と求められます。
一方、小さい数を先に求めて、
70-14=56
56÷2=28
28+14=42
としても同じ答えになります。
別の方法でも答えが一致すれば、理解と検算を同時に確認できます。
最後に、求めた2数を足して和になるか、引いて差になるかを確かめましょう。
過去問の解き直しで得点力を高める方法
過去問は、解いた回数よりも解き直しの質で効果が変わります。間違えた問題をその日のうちに写し直すだけでは、入試本番で使える力になりにくいものです。
間違いを4種類に分類する
和差算の過去問で間違えたら、原因を次の4種類に分けます。
- 和差算だと気づかなかった
- 和や差の読み取りを間違えた
- 線分図や式を間違えた
- 計算や答え方を間違えた
例えば、式は正しく計算だけを間違えた場合、和差算の理解はできています。必要なのは計算練習や見直しです。
反対に、解説を見れば計算できるものの、自分では和差算だと気づけなかった場合は、類題を使って出題を見抜く練習が必要です。
すべてを「理解不足」でまとめないことが、効率のよい解き直しにつながります。
翌日と1週間後に解き直す
解説を読んだ直後は、手順を覚えているため解けて当然です。
本当に定着したかを確認するには、翌日と1週間後にも解き直します。
- 当日:解説を読み、図と式を確認する
- 翌日:何も見ずに同じ問題を解く
- 1週間後:数字や表現の似た問題を解く
1回の解き直しに長い時間は必要ありません。1問を5~10分程度で扱い、和と差を自力で見つけられるかを確認しましょう。
類題は条件を一つだけ変える
解き直しでは、難易度を急に上げる必要はありません。
元の問題が「合計と差を直接示す問題」なら、次は求める数量だけを変えます。
元の問題が「6個移すと同じ」なら、次は移す数を4個や7個に変えます。
条件を一つだけ変えると、何が同じで何が違うのかが分かりやすくなります。
一度に題材、数字、条件をすべて変えると、子どもは別の問題だと感じてしまいます。類題は少しずつ変化させることがポイントです。
保護者は答えより判断過程を見る
家庭で過去問を確認するときは、正誤だけで判断しないようにしましょう。
子どもが間違えたら、次の順に質問します。
「何と何を比べたの?」
「合計はどの数字?」
「差は直接書いてある?」
「図の余った部分は何を表している?」
「なぜ2で割ったの?」
この質問に答えられれば、途中のどこで間違えたかが分かります。
また、計算ミスがあっても、和差算を見抜いて正しい図を描けていれば、その部分は評価してください。できた過程を認めることで、過去問への抵抗感を減らせます。
まとめ|和差算の過去問は出題の見抜き方から練習しよう
受験算数の和差算は、過去問になると単純な公式問題として出題されるとは限りません。
人数、年齢、長さ、個数などに置き換えられたり、一方から他方へ移すことで差が隠されたりします。さらに、平均や図形など、別の計算と組み合わされる場合もあります。
過去問に取り組むときは、まず「何と何を比べているか」「合計と差はどこにあるか」を整理しましょう。その後、線分図を描き、同じ大きさにそろえてから式を立てます。
間違えた問題は、和差算を見抜けなかったのか、条件を読み違えたのか、式や計算を間違えたのかを分けてください。原因に合った類題を解くことで、少ない問題数でも得点力を高められます。
和差算の過去問対策で重要なのは、難問を大量に解くことではありません。基本的な数量関係をさまざまな題材の中から見つけ、図と式へ変換する練習を重ねることです。
この力が身につけば、和差算だけでなく、年齢算や分配算、図形を含む文章題にも落ち着いて対応できるようになります。
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